長寿命製品の開発

ウッドワンは、樹木は木材に姿を変えても生き続けて、メンテナンス次第で永い「寿命」を保つことを知っています。この自然素材の特性を活かし、長寿命化住宅を実現するための技術・部材開発を行うことで、省エネルギー、省資源など環境配慮型製品としてお届けします。

SI住宅に対応した長寿命製品の開発

当社は「生活価値創造住宅開発プロジェクト(ハウスジャパンプロジェクト※1)」に参画し、戸建て住宅のSI対応技術に取り組みました。SI住宅※2を実現するために以下の技術が活用されています。

  1. 耐久性の高い構造部材の開発
  2. 強固な構造
  3. リフォームしやすい内装部材の開発
※1 ハウスジャパンプロジェクト:旧通産省が1994 ~ 2000年度に実施した国家プロジェクトで、ゼネコン、ハウスメーカー、建材メーカー等34社が良質な住宅ストック形成のための技術開発を実施。
※2 SI住宅:住宅の構造部分をS(スケルトン)、それ以外の非構造部分を(I インフィル)に区分した住宅。S(スケルトン)に耐久性の高い構造部材を使用して強固な構造とし、(I インフィル)を自由に取り換え可能な内部空間とすることで、住まい手のライフスタイルの変化に合わせたリフォームが実現でき、住宅の長寿命化につながる。

1. 耐久性の高い構造部材の開発

木造住宅の構造部には、木材を薄く削った単板を積層接着し、強度のばらつきや反りねじれといった木材の欠点を改良した構造用単板積層材LVL(商品名:JWOOD)を製品化しました。さらに、土台、大引、通し柱等といった住宅の中で最も耐久性を要する部分には、LVLの優れた薬剤浸透性を活かして、木材の内部まで防腐防蟻処理した「JWOODEX」を開発し製品化しました。これらの技術によって、住宅性能表示制度※3における「劣化の軽減」住宅型式性能認定※4で最高等級の等級3を取得し、住宅としては価値ある75~90年の耐用年数を誇る耐久性を確保しています。

JWOODとJWOODEXの特徴

  • 木材の欠点である反りねじれを克服
  • 内部まで乾いているので施工後の乾燥収縮がなく、建物のがたつきを最小限に抑える
  • 断面の奥深くまで防腐防蟻処理された高耐久材料
  • 人や環境への負荷の少ない低毒性薬剤を使用
※3 住宅性能表示制度:住まいの性能を10分野に分け、共通の基準(モノサシ)で第三者が等級や数字で表示する制度。2000年より運用を開始した。
※4 「劣化の軽減」住宅型式性能認定:土台、柱の腐りにくさといった劣化を軽減する部材の組み合わせを認定したもの。

2. 強固な構造「JWOOD工法」

JWOODは、寸法安定精度が高く乾燥による縮みが少ない材料です。また、JWOODと専用金物を採用した「JWOOD工法」は、従来の伝統的な在来軸組工法と比べて接合部を強固にし、地震に強い長寿命化住宅が可能になります。JWOOD工法は「構造の安定に関すること」住宅型式性能認定※5の最高等級(耐震等級3)を取得し、耐震性の高い構造躯体を実現しました。また、高強度の梁材と金物接合は、梁下の柱材を減らし大きな内部空間を作れることから、間取りの自由度を高めています。

※5 「構造の安定に関すること」住宅型式性能認定:住宅構造の耐震性の程度を認定したもの。

3. 廃棄物を削減できるリフォームしやすい内装部材の開発

SI住宅では可変自在なインフィル※6が不可欠ですが、現状のリフォームでは内装部材の取り外しが難しく、リフォームしない部分の壁も傷つけるためにクロスの張り替えが必要になるなど、リフォーム工事が大掛かりになっていました。これらの問題を解決するために、ウッドワンは従来の施工方法の考え方を逆転させた後付け施工の考え方を追究し、リフォームやメンテナンスに容易に対応できる部材を開発しました。これらの開発製品を組み合わせることにより、リフォーム工事を容易にするだけでなく、現場での加工や養生の手間を最小限に抑え、廃棄物の削減に努めています。

※6 住戸の間仕切り・仕上げ材など内装や設備を指す用語。

地域工務店の「長期優良住宅」認定取得をサポート

当社では、地域工務店による「長期優良住宅」建設を支援するため、構造(耐震)計算や省エネ計算等の設計サポート業務を2009年より行い、長く住まえる家づくりに貢献しています。