「木のぬくもりを暮らしの中へ」をテーマにキッチン、建具、床等の住宅部材をトータルでご提案する(株)ウッドワン。 編集部では、皆さまが快適な家づくりをするための役立つ情報や、楽しいコンテンツを日々こつこつ集めて発信してきます。
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目次
ウォークインクローゼットとは、その名の通り、中に入って歩くことができるほどの広さを持つクローゼットのことです。その広さを上手く活用できず、物を無造作に詰め込んでしまうと、探しものや物を取り出すのに時間を費やしてしまった…なんてことに。
今回は、ウォークインクローゼットの収納のポイントをいくつかご紹介しますので、ご自宅の収納に取り入れてみてくださいね。
ウォークインクローゼットのレイアウト別のおすすめの収納術
レイアウトの種類
ウォークインクローゼットのレイアウトは大きく分けて4種類あります。
まずは、ご自宅のウォークインクローゼットの形状がどのタイプかチェックしてみましょう。そして、各レイアウトの特徴や収納術を確認してみてください。
・I型 ウォークインクローゼット:片側の壁面に収納スペースがある
・Ⅱ型 ウォークインクローゼット:2面の壁面に向かい合せで収納スペースがある
・L型 ウォークインクローゼット:収納スペースをL字に設ける
・コの字型 ウォークインクローゼット:Ⅱ型の突き当たりの壁にも収納スペースを設ける
I型 ウォークインクローゼット
壁一面にしか収納スペースがないI型 ウォークインクローゼットは、いかに限られたスペースを活用するかが重要です。
そのため、パイプハンガーには、丈の長い服と短い服を分けて収納し、下のスペースには、適切な奥行きの引き出し型の収納ケースを設置するようにしましょう。収納ケースには、畳む収納が向いているニット、パーカー、下着、靴下、ハンカチなどを収納しましょう。
畳む収納が向いているものの中でも、オンシーズンの衣類ですぐに取り出したいものは、パイプハンガーに吊り下げ式収納を取り付けておくと良いでしょう。
収納ケースについては、キャスターが付いていると、シーズンごとの配置換えの際に移動させやすく、またお掃除もしやすいです。
また、ハンガーをできるだけ同じものにすると、より少ないスペースで収納できます。ハンガーの色、素材を揃えると見た目もすっきりとして気持ちが良いですね。薄型のもの、滑りにくいものなど様々な種類があるので、服によって使い分けるようにしましょう。
上記の事例のように上部に枕棚を設置し、収納スペースを作ると空間をフル活用できます。ただし、上段に重量物を収納すると出し入れの際に危険なので、バッグや小物など軽量なものを収納するようにしましょう。
普段使いする小物については、手に取りやすくするために、収納スペースとは反対側の壁に長押(なげし)やフックを設置しておくと便利です。
長押はその日に着たジャケットやコート、コーディネート中の服の一時置き場としても利用できます。
長押についてはこちらの記事で詳しくご覧いただけます。
長押を使って、壁面に彩り・機能性をプラスしよう!
Ⅱ型 ウォークインクローゼット
壁2面に収納スペースを設けるⅡ型 ウォークインクローゼットは、収納スペースのあいだが通路となります。そのため、収納スペースと通路のバランスを考慮することが大切です。
収納スペースの奥行は広ければ良いというものではありません。収納の奥行きが広すぎると物が取り出しづらくなってしまいますし、通路が狭いと通行しにくくなり、使いづらい収納になってしまいます。通路幅については、最低でも60㎝は確保するようにしましょう。
収納スペースが2面あるというメリットを活かし、1面にはパイプハンガーを1段、もう1面にはパイプハンガーを2段にする。あるいは、1面には固定式の棚、もう1面には可動式の棚を設置するなど、タイプの違う収納アイテムを使い分けることができます。もしくは、面ごとに使う人を分けるという使い方もできます。
こちらの事例では、両側の壁に、棚柱を用いて、可動棚とパイプハンガーを設置しています。棚とパイプの切り替え、位置変更が自由自在なので、過不足のない収納スペースがつくれます。
このような可動式の収納棚やパイプハンガーは、ライフスタイルが変わったときにも対応しやすいというメリットがあります。
L型 ウォークインクローゼット
収納スペースをL型に設けるL型 ウォークインクローゼットでは、角の部分がデッドスペースになってしまいがちです。
角の部分には、スーツケース、季節家電、防災グッズ、オフシーズン・来客用の布団などの取り出し頻度の低いものを収納すると良いでしょう。
布団を収納するときは、取っ手付きのボックスを使うと、埃を被らず、高い位置にあっても取り出しやすいです。ボックスに収納する場合には、ラベリングをしておくと、中身を把握でき、いざという時に探す手間を省けます。
こちらの事例に使われているウッドワン製の「e・ra・bo」というシステム収納は、棚板、パイプハンガーだけでなく、引き出しも組み込むことができ、統一感をもたらします。
特にL型のウォークインクローゼットは一目で収納スペース全体を見渡せる形状なので、このような収納ユニットを使うと、すっきりとした見た目で気持ちよく収納物を出し入れすることができます。
コの字型 ウォークインクローゼット
収納スペースをコの字型に設けるコの字型 ウォークインクローゼットをつくるには広いスペースが必要です。ウォークインクローゼットをつくることを優先して、居住スペースを圧迫してしまわないように注意しましょう。
L型 ウォークインクローゼットと同様に、角の部分がデッドスペースになってしまいがちです。そのため、収納ボックスを活用し、デッドスペースを作らないように心がけましょう。
普段から布団の出し入れをする方には、奥側の壁に、中段という固定式の棚を腰高の位置に設置するのがおすすめです。
ウォークインクローゼットに適した収納商品
ウォークインクローゼットによく取り入れられる収納商品をご紹介します。
中段+枕棚
上段の「枕棚」(下図a)、下段の「中段」(下図b)ともに固定式の棚です。「中段」の方が奥行きは広く、布団など大きくかさばりやすいものの収納に適しています。いずれも荷重に強い設計となっており、全てのウォークインクローゼットのレイアウトで設置することもできます。
枕棚+パイプハンガー
枕棚には、コートやワンピースなどの衣類収納に欠かせないパイプハンガーをつけることができます。使用する人が手を伸ばして届く位置に取り付けるようにしましょう。設置した後には位置を変更することができないので、事前にしっかりとシミュレーションをしておくことをお勧めします。
パイプハンガー
枕棚や天井に取り付けられる吊り下げ式のパイプハンガーのほかに壁付けタイプのものもあります。2段使いする場合には、上側のパイプハンガーに掛けた服、床に当たらない位置に下側のパイプハンガーを取り付けるようにしましょう。
取り外しする可能性がある場合には、脱着可能なものを検討しましょう。
可動棚+パイプハンガー
背面の壁に受け金具を設置し、そこに棚板やパイプハンガーを設置します。ライフスタイルの変化や子供の成長に合わせて棚板、パイプハンガーの位置を簡単に変更、追加することができるので便利です。
ウッドワンで取り扱いの、全面仕上げされており、サイズ、カラー展開が豊富な「仕上げてる棚板」、耐久性が高く安心して長くご使用いただける「背中で受ける棚柱セット」についてはこちらをご覧ください。
ウォークインクローゼットを使うときのポイント
レイアウトにかかわらず、より快適な収納スペースをつくるために押さえておきたいポイントをご紹介します。
身支度に便利なアイテムを設置する
通常のクローゼットは物の収納スペースのみで、中に立ち入ることはできませんが、ウォークインクローゼットはおおよそ80㎝角のスペースを確保すれば、その場で身支度を行うことができます。その際に便利なアイテムを置いておくと良いでしょう。
・ミラー
全身の映るウォールミラーがあればコーディネートを考えやすいです。壁掛け、ドア掛け、自立式など様々なタイプがあります。
・作業台
服を畳んだり、コーディネート中の服を仮置きしたり、アイロンがけをしたりと、いろんな使い方ができます。
・コンセント
湿気対策として除湿器やサーキュレーターを設置する、掃除機などの家電を使用することを想定してあらかじめつけておきましょう。
・センサーライト
頻繁に出入りする場合には、センサーライトをつけておくとスイッチ操作の手間がなくなります。
湿気対策を入念に行う
ウォークインクローゼットは出入り口が1箇所しか設けられていない場合が多く、空気が滞り、湿気が溜まりやすいです。
カビ、ダニなどの被害を未然に防ぐためにしっかりと対策を行うことが重要です。
・収納容量を抑える
風通しを良くするために、物を詰め込み過ぎず8割収納を心がけましょう。
・換気を行う
あらかじめ換気扇をつけておくと良いですが、設置されていない場合には、扉や窓を開けて空気を入れ替えるようにしましょう。サーキュレーターを使用するのも一つの方法です。
・除湿剤、除湿器を設置する
除湿剤は手軽に取り入れられますが、交換するのを忘れないようにしましょう。梅雨の時期には湿気が溜まりやすいので、除湿器を活用しても良いですね。
・調湿作用のある扉を設置する
無垢の扉は調湿作用を持ちます。なかでもルーバー扉は、クローゼット内の湿気がルーバーの隙間から外に出ていくので、通気性に優れています。
ウッドワンで取り扱いのある無垢の扉についてはこちらをご覧ください⇒ピノアースシリーズ
「調湿作用」とは、湿度が高いと湿気を吸収し、湿度が低いと木材内部に蓄えた湿気(水分)を放出して、快適な湿度を保とうとする木材の持つ自然作用のことです。
調湿作用に関してはこちらの記事で詳しくご覧いただけます。
無垢の木の調湿効果でいつまでも健康に 天然素材に囲まれたサステナブルな暮らし
ウォークインクローゼットのおすすめの配置場所
そもそも、ウォークインクローゼットはどこに設置するのが望ましいのでしょうか?
どこが正解ということはなく、利用する人、収納したいもの、ライフスタイルによって最適な場所は異なります。
動線を意識した間取りにすることがポイントです。代表的な設置場所をご紹介します。
寝室
起床後、すぐに着替えて、次の行動に移れます。また、ウォークインクローゼット内に着替えるスペースを設けなくても寝室内で着替えられます。
しかし、家族の生活リズムが合わないと、音や光漏れを気にしながら服を探したり着替えたりすることになってしまいます。そのような場合には、廊下に面したところに独立したウォークインクローゼットを設けることを検討しましょう。
ランドリールーム、洗面所付近
洗濯物を抱えたまま長い距離を移動することなく、すぐに収納できます。ただし、乾燥機や室内干しよりも外干しをする機会が多いのであれば、ベランダやバルコニー付近にウォークインクローゼットを設置するという方法もあります。
ウォークインクローゼットが洗面所やパウダールームに面していると、洗顔、メイクなどの身支度を終えた直後に、ウォークインクローゼットで着替えられるので時間短縮に有効です。
ただし、湿気が溜まりやすいことが想定されますので、前項で挙げた通りに対策を行う必要があります。
玄関付近
帰宅後すぐに着替えてリラックスモードへ切り替えられます。そして、シューズクローゼットが隣接していると服と靴のコーディネートがしやすいです。来客時には収納部が見えない工夫をすると良いでしょう。
アウトドア派の家族なら、外から持ち帰ったアウトドア用品の収納スペースを設けることもできます。
詳しくはこちら
このように、自らのライフスタイルに合わせてウォークインクローゼットの配置、収納の仕方をプランニングする、あるいは見直すことで生活のしやすさを高めることができます。固定観念にとらわれることなく、今の自分たちにとってベストな収納を探してみましょう。
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