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木になるコラム サステナブル

2022.10.07

カーボンニュートラルに欠かせない炭素固定とは?木材を積極的に取り入れて脱炭素社会を実現!

2022.10.07

# カーボンニュートラル # 木材 # 炭素固定 # 脱炭素 # 脱酸素社会
WOODONE編集部

「木のぬくもりを暮らしの中へ」をテーマにキッチン、建具、床等の住宅部材をトータルでご提案する(株)ウッドワン。 編集部では、皆さまが快適な家づくりをするための役立つ情報や、楽しいコンテンツを日々こつこつ集めて発信してきます。

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地球温暖化対策の中心となっているカーボンニュートラル。温室効果ガスの排出を全体としてゼロにすることを目指すカーボンニュートラルへの取り組みのひとつとして、木材の利用が挙げられているのをご存じでしょうか。

今回は木材の利用による脱炭素社会について考えていきます。

カーボンニュートラルとは

カーボンニュートラルとは、地球温暖化の原因となっている温室効果ガスの排出を全体としてゼロにすることを指します。

温室効果ガスは、発電や生産・消費活動などにより排出されています。この排出量と、森林などによる吸収量を均衡させ、差し引きゼロにした状態がカーボンニュートラルです。

排出をゼロにすることは実際には難しいとされていますので、排出量を減らす取り組みを進めながら、同時に吸収および除去を行って、全体で実質ゼロを達成することを目指しています。温室効果ガスの中で最も多いのが二酸化炭素です。つまり、最大のターゲットは炭素=カーボンであり、脱炭素と言われるのも、そこからきています。

政府の数値目標と現況

では、カーボンニュートラル実現のための具体的な目標を見ていきましょう。

2021年の気候サミットにおいて、日本の目標として、2030年度に温室効果ガスを2013年度から46%削減するとの数値が示されました。この段階を踏まえ、2050年にはカーボンニュートラルを達成しようとするものです。その進捗状況を見ると、日本の温室効果ガス排出・吸収量は、2022年度では約10億8,500万トン(二酸化炭素換算)で、2013年度比で22.9%減を達成しています。

カーボンニュートラル実現に欠かせない炭素固定化

地球温暖化対策のために求められる、脱炭素社会・カーボンニュートラルの実現

地球温暖化は、化石燃料の燃焼によって大気中に放出されるCO2などの温室効果ガスの増加が原因で起こっている現象です。この状態が進行すると、極端な気象現象や海面上昇などが発生し、人類や自然環境に大きな影響を与えることになります。

それを防ぐために2050年までに温室効果ガスの排出量を実質ゼロにするカーボンニュートラルの実現を目指し、脱炭素社会への転換が求められています。

カーボンニュートラル実現のために重要な、木材による炭素固定化

脱炭素社会の実現には、CO2の排出を削減するだけでなく、CO2を地球上に固定化し、大気中に放出しないようにすることも重要です。これを「炭素固定化」と呼びます。 炭素固定化には、植物による光合成や海洋による吸収、地下にCO2を埋没させるなどの方法があります。

特に、木材の光合成による炭素固定化は、CO2を吸収して木材内部に固定化することで排出量を削減するだけでなく、炭素の蓄積につながります。 そのため、森林の保全・拡大、農地の緑化などによる植林・造林が、カーボンニュートラル実現に欠かせない有効な手段となります。

※地球温暖化に関する問題については、下記の記事もご参照ください。

⇒「木材が担う地球温暖化対策の大きな役割とは

木材を自宅に取り入れることで地球に貢献!

炭素を固定化する木材を住宅に取り入れることは、カーボンニュートラルに貢献するとされています。

木材は「炭素の貯蔵庫」、木造住宅は「第二の森林と言われ、木製品を多く利用するほど二酸化炭素の削減に効果をもたらし、地球温暖化防止へ貢献することになるのです。

林野庁より貯蔵量の表示に関するガイドラインを公表

2021年10月1日、林野庁は、「建築物に利用した木材に係る炭素貯蔵量の表示に関するガイドライン」を制定しました。このガイドラインは、木材の一層の利用を促進するため、炭素貯蔵量をわかりやすく表示する方法を示したものです。

この炭素貯蔵量の表示は、環境保全やカーボンニュートラルな社会の実現に向けた取り組みの一環であり、具体的な計算方法や表示方法が挙げられています。

このガイドラインの公表により、木材の炭素固定化機能がより一層重視され、環境保全に向けた取り組みが加速されることが期待されます。

ウッドワンの製品カタログに建材のCO2固定化量を表示

ウッドワンでは、先述のガイドラインに沿って、2022年度発行のカタログより、ニュージーランドの自社森林で育てた木材から加工製造した内装建材商品のCO2固定化量の見える化を開始しました。

CO2固定化量掲載商品と掲載例をご紹介します。

【2022年度ピノアースカタログ・床材カタログ】

 

例えば、30坪の木造住宅1棟に使用したピノアースシリーズの内装建材の木材を2.74立方メートルとした場合、そのCO2固定量は2.5t-CO2です。

これは人間約6.8人が1年に排出するCO2を固定化したことになります。

このように、ウッドワンは商品の環境価値の見える化により、建材商品を選択する際の指標をわかりやすく提供していきます。

ウッドワンが行っているカーボンニュートラルへの取り組みをご紹介

前述のように、温室効果ガスの吸収源としての森林の役割は、非常に大きなものがあります。

樹木は大気中の二酸化炭素を吸収して成長していきます。その二酸化炭素は、炭素として樹木の中に貯蔵され、固定されます。それは木材に加工されて利用されている間も変わりません。樹木や木材は燃やさない限り、炭素を放出することはないのです。この森林資源を計画的に管理し、活用しているのが木質総合建材メーカーであるウッドワンです。

1990年からはじまったニュージーランドの森の育成

ウッドワンは自社でニュージーランドに森林を所有しており、循環型林業を展開してきました。その広さは約40,000haにおよび、ここで1990年から林業を開始して森林を守り育てています。

年間で約191万人分の二酸化炭素を「吸収」

植林されているのは、ニュージーパインという樹木で、約30年で樹高40mほどに成長します。樹木は成長期に最も多くの二酸化炭素を吸収するため、成熟した樹木は木材として利用し、新たな植林を行っていくという循環型の管理運営が環境への効果をもたらします。

ウッドワンでは、30年サイクルで区画別に植林と育成を進め、計画的に木材を収穫しています。この運営による成果として、2022年度の二酸化炭素の吸収量は年間69.9万トンに達しました。これは、人の呼吸量に換算すると191万人分にもおよぶとのことです。

自社森林から生まれた建材が、年間約14万トンの二酸化炭素を「固定」

また、吸収された二酸化炭素は木材に加工された後も固定され続けるため、森林が循環している限り二酸化炭素の吸収・固定量は増えていきます。2022年度に産出された木材量は16万7,702トン。これは40坪の木造住宅7,758戸分に相当し、その炭素固定量はCO2換算で13.8万トン-CO2に達しています。

詳細については「サステナビリティレポート/ニュージーランド植林事業の環境会計」をご覧ください。

詳しくはこちら

詳しくはウッドワンのサステナビリティレポートをご覧ください。

ウッドワン サステナビリティレポート をみる

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