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木になるコラム サステナブル

2022.09.16

木材が担う地球温暖化対策の大きな役割とは

2022.09.16

# 地球温暖化対策 # 木材
中條 聖子

人材採用(新卒・中途採用)に関するメディア、会社案内・入社案内、PR誌、社内報・会報などの編集・原稿制作を手がけています。また、現在はボランティアなどの市民活動に関するジャンルの取材・情報誌の編集を中心に携わっています。

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地球温暖化

地球が壊れる!? 地球温暖化とは

毎日の生活の中で、昔に比べて気温が高くなっていることを実感されている方も多いのではないでしょうか。
地球温暖化は、私たちの生活に密着した問題です。今回はこの地球温暖化にスポットを当て、その原因と対策について考えてみます。

地球温暖化とは

まず、地球温暖化とはどんな現象なのかを見ていきましょう。
地球は太陽からの熱によって暖められ、同時に地球からも熱が放出されています。この時、放出される熱の一部を吸収して大気中にとどめる働きをしているのが温室効果ガスです。
温室効果ガスには二酸化炭素やメタン、一酸化二窒素、フロンなどの種類があります。これらの温室効果ガスが増えすぎると、熱が地表に溜まりすぎて気温の上昇などが起こってきます。
温室効果ガスが増える原因は、発電や産業、運輸、家庭などさまざまな分野での生産・消費活動により二酸化炭素を主とするガスが排出されていることによります。このまま温室効果ガスが増え続けると、1950年から2100年までの気温変化では、最大で4.8℃上昇すると予測されているのです。

地球温暖化の何が問題なのか

地球が温暖化すると、どんな問題が起こってくるのでしょうか。
たとえば海水温の上昇による海面の上昇、気候変動や異常気象の発生、動植物の生態系の変化、伝染病の増加など、さまざまな影響が考えられます。
温室効果ガスの中でも最も濃度が高く、約80%を占めているのが二酸化炭素です。特に先進国での排出量が多く、いかにこれを削減していくかが地球温暖化に歯止めをかける鍵を握るといっても過言ではないでしょう。

温室効果ガスは悪者?

では、温室効果ガスを無くしてしまえばいいのかというと、そうではありません。温室効果ガスは地球を保温する役割を持ち、生物が生きていくための環境を保つために必要不可欠なものなのです。
もし温室効果ガスがまったく無かったとしたら、地球の平均気温は-19℃くらいになるとされています。
つまり、問題は温室効果ガスの排出と吸収のバランスが崩れている点にあり、適正な循環ができるように調整をはかっていくことが必要なのです。

木材活用が地球温暖化対策に

手入れされた森林

地球温暖化対策のひとつとして注目されているのが、木材の活用です。では、木材の活用にはどんなメリットがあるのかを見ていきましょう。

木材は再生可能な循環型資源

金属やプラスチックは木材のように育成して増やすことはできず、生産する過程で大量のエネルギーを必要とし、その際に二酸化炭素も多く排出しています。
一方木材は、木を育てて利用し、また育てるというサイクルを繰り返して再生が可能な循環型資源です。この、半永久的に循環させることができる持続可能な資源として、木材・森林の役割は高まっています。

二酸化炭素を吸収し、固定化する木材

木は大気中の二酸化炭素を吸収し、酸素を放出することはよく知られています。木をはじめとする陸上の生物が吸収する炭素をグリーンカーボンと呼び、このように炭素を生物や地質などに吸収・固定化させる方法を炭素隔離と呼んでいます。
地球上に森林を育成・保全することによる効果はもちろんですが、製品化された木材にも二酸化炭素は固定され続けます。この炭素貯蔵効果を活用した木造建築や低炭素住宅を増やしていくことが、脱炭素社会の実現を後押しすることになるでしょう。

育てた木を活用することが地球温暖化対策に

木が吸収する二酸化炭素の量は、例えば植林から35年~40年経過した杉では、1本あたり年間約8.8kgに及ぶと試算されています。ただ、この吸収量は成長期が最も多く、成熟とともに減少していきます。
そこで、成熟した木を伐採して木材として活用し、また新たな植林を行うことで再び吸収量を増加させていくという循環による効果の継続が必要になるのです。
また、木から木材を生産する場合のエネルギー量は、他の材料に比べて少ないため、加工の際に排出される二酸化炭素が低く抑えられます。例えば、同じ大きさの木造住宅と鉄骨造住宅を建てる際の排出量の比較では、木造住宅が鉄骨造住宅の約3分の1という試算もあります。
このように、木が地球温暖化の抑制に果たす役割には、大きな期待が寄せられています。

循環型林業で生産された無垢材を暮らしの中へ

森林を循環させていくためには、民間企業の取り組みも重要になってきます。その一例が、株式会社ウッドワンが続けている循環型林業です。

ウッドワンは創業以来「循環型林業」を実施

30年サイクルの循環型林業モデル

1935年に創業し、1952年に株式会社として設立されたウッドワンは、木質総合建材メーカーとしての実績を積み重ねてきました。特に無垢建材では業界トップクラスの強みを持っています。
その基盤となっているのが、長年にわたり育ててきた森林です。同社ではニュージーランドに約40,000ha(琵琶湖の約3分の2の大きさ)の広大な森林を所有し、循環型の林業を展開しています。植林の開始は1990年。1 haあたり1,200本の苗木を植え、30年を1サイクルとして、植林から伐採までを計画的に行い、地球温暖化対策としても有効な取り組みを実践しているのです。
こうした事業のベースとなっているのが、「人と地球にとって、健康で持続可能なライフスタイル」=「ロハス」の考え方です。その詳細は、ホームページ「ロハスの森から」で紹介されていますので、そちらもご覧ください。

ロハスの森から
https://www.woodone.co.jp/wood/lohas/

無垢材を取り入れた快適な暮らしで社会貢献も

ウッドワンを代表する木質内装建材が、自社で育てた木で作る「無垢ピノアースシリーズ」(PINOEARTH)です。身体に優しく、見た目にも美しい無垢材は、快適な暮らしを実現するさまざまな機能を持っています。
例えば、湿度を吸収・放出して部屋の湿度を一定に保つ働きや、カビやダニの繁殖、アレルギーなどを抑えるといった効果を発揮します。
こうしたメリットに加え、前述した炭素貯蔵効果による地球温暖化抑制への貢献など、長期にわたる働きを兼ね備えた無垢材の活用は、今後もニーズが高まっていくでしょう。

詳しくはこちら

ピノアースシリーズのホームページをご覧ください。

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