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木になるコラム サステナブル

2022.12.09

食品ロスから考える、地球にやさしい生活とは。木材利用が地球を救う!?

2022.12.09

# 地球 # 木材 # 食品ロス
中條 聖子

人材採用(新卒・中途採用)に関するメディア、会社案内・入社案内、PR誌、社内報・会報などの編集・原稿制作を手がけています。また、現在はボランティアなどの市民活動に関するジャンルの取材・情報誌の編集を中心に携わっています。

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私たちの生活に密着した社会的課題のひとつが「食品ロス(フードロス)」です。
2015年9月の国連サミットで採択された持続可能な開発目標SDGsの目標のひとつ「つくる責任、つかう責任」では、2030年までに食品ロスを半分に減らすことが掲げられています。
日本の現状や、私たちが食品ロスの削減のためにできることは何かを考えてみましょう。

食品ロスとは?

まだ食べられる食品が捨てられてしまうことを「食品ロス」と呼んでいます。食品が無駄にされるだけでなく、環境にも悪影響を与えるため、その削減を図る取り組みが推進されています。

世界では、毎年約40億トンの食糧が生産され、その約3分の1に当たる13億トンが廃棄されているのが現状です。先進国と途上国では、それぞれ異なる原因によって食品ロスが起こっており、それに応じた対策をとることで状況を改善する取り組みが必要とされています。

  • 世界の食品ロス対策

世界での具体的な取り組みとしては、次のような例が挙げられます。

・食品廃棄規制法を定めて賞味期限切れ食品の廃棄を禁止し、寄贈や肥料などとして活用する。(フランス、イタリア)

・賞味期限切れ食品専門店や無料スーパーの設置。(日本、デンマーク、オーストラリアなど)

・余った食材や料理を必要な人に安く販売するマッチングアプリの開発・運用。(日本、イギリス、デンマークなど)

・誰でも食材や料理を入れたり持ち帰ったりできるコミュニティフリッジ(公共冷蔵庫)の設置。(日本、ドイツ、イギリス、スペイン、インドなど)

  • 日本の食品ロスの現状

日本では、2020(令和2)年度の推計で年間約522万トンの食品が廃棄されています。これを日本人1人当たりに換算すると、年間約41キログラム、1日に茶碗約1杯分の食品を捨てていることになります。

2000(平成12)年に食品リサイクル法が定められ、食品廃棄物等に関して「発生抑制と減量化による最終処分量の減少」「飼料や肥料等への利用、熱回収等の再生利用」についての基本方針を定め、食品関連事業者による取り組みを促進することとしています。

数値としては、2000年度比で、2030年度までに食品ロスを半減させる目標を設定しています。

食品ロス対策の基本「3R」とは

食品ロスを推進するための基本的な活動が「3R」です。これは「リデュース、リユース、リサイクル」のことで、それぞれ次のように区別されます。

「リデュース」は、廃棄物そのものを出さないようにする取り組み。

「リユース」は、モノを繰り返し使うことにより、廃棄物を減らす取り組み。

「リサイクル」は、廃棄物から使える部分を取り出して再利用する取り組み。

つまり、「余剰な食品を出さないように製造・販売・購入する」「余ってしまった食品は寄贈などで活用する」「消費できなくなった食品は資源などとして再利用する」といった対策をそれぞれの段階で講じることにより、ロスを減らしていこうとするものです。

 

フードバンクの役割と機能

「3R」のうち、リユースの分野で大きな役割を担っているのがフードバンクです。フードバンクは、企業や個人から食品の寄贈を受け、必要としている対象に無償提供しています。

受け入れているのは、製造から流通の段階で、包装の不備や過剰在庫などの理由で販売できなくなった食品、農家が規格外品として出荷しなかった生産物、一般家庭で余った食品などで、問題なく食べられるものです。

それを福祉施設やこども食堂、生活困窮世帯などへ提供し、支援を行っています。そのため、行政や地域と連携し、食品ロスの削減と貧困対策に貢献しているのです。

 

食品ロスはどうしておこってしまうのか

では、そもそも食品ロスが起こる原因はどんなところにあるのでしょうか。

食品ロスは、大きく「事業系ロス」と「家庭系ロス」に分けられ、事業系は約275万トン、家庭系は約247万トンという割合です。事業系について見ると、「3分の1ルール」という納品期限に関する慣習が食品ロスのひとつの要因とされています。

これは製造日から賞味期限までの期間を3等分して、納品期限や販売期限を設定するものです。それによってまだ食べられるにも関わらず期限切れとして返品や廃棄される食品が出てしまうことが問題となっています。現在、このルールの見直しが行われ、緩和の実施による効果が上がりつつあるとのことです。

 

家庭で身近にできる取り組み

事業系と家庭系の食品ロスがほぼ拮抗していることを見ても、「つくる責任、つかう責任」に対する一人ひとりの意識の大切さは明らかでしょう。次に、家庭でできる食品ロス対策にはどんなことがあるのかを考えていきます。

家庭系の食品ロスの主な原因は、「買いすぎ」「食べ残し」「期限切れ」です。

安いからと必要以上に買ってしまう、食べきれないほどの量を作ってしまう、ストックしていたものを利用せずに期限切れにしてしまう、贈答品を持て余してしまうなど、皆さんも思い当たるところがあるのではないでしょうか。

特に消費期限の短い商品や傷みやすい野菜などが、廃棄の対象になることが多いため、これらを意識して見直し、適量を買う・作る、陳列棚の手前の商品から購入する「てまえどり」を心がける、消費しきれないものは寄贈するといった取り組みを実行するようにしましょう。

また、外食時にも、食べきれる量を注文するようにし、食べ残しが出たら持ち帰るなどの行動も、ロスの削減につながります。

人は毎日、何かを食べます。日々の少しの工夫が成果を生むことを心に留めて取り組んでいきましょう。

 

ウッドワンの地球にやさしい取り組みを紹介

食品ロスの削減は、資源の有効利用、地球温暖化の防止など、大きなテーマにつながっています。地球にやさしい、持続可能な取り組みは、もちろん食品ロスだけでなくさまざまな分野で求められています。

その一例が、木質総合建材メーカーの株式会社ウッドワンが展開している循環型林業です。同社では、ニュージーランドに森林を所有し、計画的に木を植えて、育てて、利用するサイクルを確立しています。

環境保護への意識が高まる中、限りある木材資源を無駄なく有効に使うことは当然のことです。ウッドワンが育てているニュージーパインⓇは、上から幹までそれぞれの部位に応じた用途があります。太い幹の部分は無垢材集成材として使用。また中間部分は合板LVL(単板積層材)に加工。さらに先端部分は細かく砕いてトライウッドⓇに加工するなど、木それぞれの特徴を活かしながら性能や品質を高める加工を施すことで、建築用材として有効活用しています。

※ニュージーパインⓇは、(株)ウッドワンがニュージーランドで計画的に植林、育林したラジアータパインの登録商標です

※トライウッドⓇは、繊維板を中質繊維板で挟んだ三層構造の高強度な木質ボード

 

木材の炭素貯蔵効果は、森林だけでなく木造住宅でも発揮され、カーボンニュートラルの観点でも注目されている分野です。

同社は森林を管理し、環境を保全するとともに、木の魅力や効用を活かした製品を提供することで、地球にやさしい企業としての実績を積み重ねてきました。それは、新しい木の文化を創造する取り組みと言っても過言ではありません。

ウッドワンの「無垢ピノアースシリーズ」

詳しくはこちら

ウッドワンの代表的な製品「無垢ピノアースシリーズ」を例にとると、湿度の調節機能や体温が奪われにくい性質、アレルギー源を発生させにくいなど多くのメリットを持ち、健康的な生活を実現しています。

人にやさしく、地球にもやさしい家づくりで、社会に貢献するという暮らし方を、ウッドワンのウェブサイトから詳しくご覧ください。

 

ピノアースシリーズ

□PINOEARTH series

□無垢フローリング ピノアース

□ロハスの森から

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