「母の軌跡を紡ぐ減築リノベーション」～石鎚山を臨む田園地帯に、設計士だった亡きお母様が38年前に設計された9LDKの大邸宅。譲り受けたご長男一家は一度は建替えを検討されましたが、「建替えせずに母の設計を活かしたリノベーションで」というご兄弟の要望に応えて、減築でのリノベーション計画が始まりました。日本家屋の佇まいは踏襲しながら、明るく木のぬくもりを感じられる住まいに再生。立派な前庭を臨む和室の続き間は、無垢材をふんだんに使用したダイニングキッチンに。ダイニングの壁面収納は無垢の床と天井に調和させた隠し扉のようなデザインを取り入れました。12帖あった玄関ホールは吹抜けを活かしたリビングに変更。吹抜けの窓から石鎚山を臨めます。窓や建具枠などの造作部は「八掛」とよばれる伝統技法を用いて、すっきりとした木部の美しさを強調しました。豊かな自然の中で木のぬくもりに包まれた暮らしを愉しまれています。