周辺は、田園風景が残るが徐々に都市化が進む農村部にある。この地で兼業農家を営まれてきたが、都市計画道路に該当し敷地の半分が変形で削られる事となり、今回建て替えを余儀なくされた。建て主からの要望は農機具を仕舞う場所が必要な事（高齢の為、所有する田んぼは外部委託し稲作を続けている）、ご近所さんとの交流する場が欲しい事、平屋で生活が出来る事。そして小さくなった庭を今後整備していける事を望まれた。設計としては周辺に合わせ切妻屋根の外観とし、出来るだけ今までの間取りや素材から大きく乖離せず、広く開けた開口や越屋根から自然採光や換気をパッシブに取り入れられるよう配慮。また旧家の仏間建具や欄間を再利用し、先祖の歴史を今後も継承する家づくりを提案した。そんな家の中心には自然素材で違和感なく馴染ませるためウッドワンのキッチンを採用、内外の素材との調和をはかり、共に経年変化を楽しめるような住まいを目指した