SAKURA HOUSEは、1階が櫻建設の社屋、2階が住居という構成で、「ビネット＝情景としての建築」をテーマにしています。働く人、住まう人、集まる人が交差し、関わりあう場です。最も重要な2階リビングの「空窓テーブル」は、広い空を切り取る大きな一枚窓と、それに沿って設けた曲線のテーブル。ピアノのようなカーブは、自然と家族の顔を見渡せる形です。窓辺には畳のベンチを設け、壁は灰色の漆喰で仕上げました。家族の顔こそが、ささやかで最も大切な情景であることを表現しています。この情景を包み込むために、人肌に近い柔らかな質感をもつウッドワンの床・キッチン・窓枠・扉が必要でした。