
2025 ウッドワン賞
2025年度
岐阜県
スーパーカミオカンデで馴染みのある飛騨市神岡町の山間に造成された古い住宅地の一角に今回の敷地がある。敷地周辺は築40年以上経つ住宅に囲まれ、この敷地だけ建物が建つこともなく昔の地形のまま傾斜地として取り残されていた。 高低差のある敷地は、間口7.5m、奥行15m、前面道路から奥に3mの落差があった。 敷地奥側の隣地境界には古い擁壁が施工されており、計画敷地よりさらにレベルが1m低い。前面道路と同じレベルで敷地を水平に造成すると、4m以上の重量擁壁の設計を余儀なくされた。この規模の擁壁を施工したとしても、近隣敷地へ影響が出てしまうため、根本的に敷地へのアプローチを見直す必要があった。そこで敷地を長手方向に3つに区画分けし、今一度レベルを見直して、建物を計画することにした。 前面道路に接した手前の区画は、ビルトインガレージに必要な寸法で最低限の盛土をするため、基礎を利用して造成をおこなった。中