
受賞無し
2025年度
東京都
河川沿いにある計画地は、旗状地かつ三角形という変形敷地であり、隣地は相続放棄された空地で眺望が大きく開けていた。人通りの多い土手道から一望できるこの敷地で、美容業界で仕事をされるクライアントご夫婦から、個性を主張する建物を求められた。 変形地に合わせた外形と、各階で必要な容積の検討から、積み木のような段々形状が導かれた。この段々形状を、連続した変化を繰り返す明解な形態生成規則として整理し、段々に合わせ規則的に窓を配列することにより、外観に特徴的なリズムと連続感が生みだした。今回は住宅サイズだが、同じ連続的変化を繰り返すことで、より規模の大きな建物まで応用可能な形態生成規則となっている。 敷地形状に追従したボリュームの分節は、外部から見た時の建物の圧迫感を和らげており、また、室内に連続的に表れる縦長窓が景色を断片的に切り取り、風景のかけらをインテリアの一部として取り込んでいる。