JWOOD工法の技術

中大規模木造建築の可能性を拡大するJWOOD工法

JWOOD150幅&140Eシリーズで、「大スパン、大架構」を実現

鉄骨造が得意な空間は?一般的な木造が苦手な空間は?

■6mを超える大スパン
例)7.28m(8P)の教室空間や事務所空間、8.19m(9P)の屋根架構
■2層を貫く大きな立体空間ボリューム(立体架構)
例)アトリウム等

これらを木造で実現する為には、高い曲げ剛性を持つ大きな梁断面(※1)や、座屈しにくく、高耐力の大きな断面、高い曲げヤング係数の部材となり、大断面部材の様な特殊部材が必要となります。しかしながら、大断面部材を用いると材料、金物、加工(※2)が特殊となりコストアップとなったり、高い曲げヤング係数の部材は、原材料のラミナや単板が少なく、受注生産品が多く高価です。その結果、木造で建築するメリットが半減してしまいがちです。

※1:床8Pスパンとすると、105×510程度必要
※2:一般的なプレカット工場の加工機能力
   柱 最大150角 梁 最大150×450程度

鉄骨造が得意な空間の例

JWOOD150幅 & 140Eシリーズで、大スパン&大架構を実現

■一般的なプレカット加工機で加工できる最大寸法 幅150、梁成450でラインナップ
■140Eの高ヤング部材

『木造大空間』をコストに配慮しつつ実現

JWOOD150幅 & 140Eシリーズの強度を活かすことで、建物内部の高さ・幅ともに開放感のある『木造大空間』を実現することができます。
サ高住の事例では、1、2階を包み込む大スパンの空間を実現し、2層を貫く大きな吹抜けを実現します。これにより、サ高住の施設を思わせない素敵な空間と、運用面においても1階から2階の様子が伺えるといった効率の良さを実現することが可能となっています。
さらに、鉄骨造と比べて必要地耐力が4分の1程度のため、基礎や杭などの地盤補強にも大きなコストメリットがあります。

B種LVLパネル柱が、壁の少ない開放的な木造大空間を実現

B種LVLパネルとは、どんな部材?

B種LVLとは一定量の直交層を配置したLVLです。これにより、反りにくく寸法安定性に優れた高強度部材とすることができます。

B種LVLパネル柱の必要最小限の配置で、開放感のある大空間を実現

B種LVLパネル柱を高強度耐力壁とするためのポイント

高倍率のB種LVLパネル柱での耐力壁を構成するために、以下の4つのポイントをウッドワン独自の構造解析と実験により実現しました。

B種LVLパネルを活用した建築事例

株式会社 伊東豊雄建築設計事務所の設計による、木造2階建で壁の少ない大きな吹抜けのある大空間の建築物です。その構造体として、大空間の木造化に対応すべく開発した、柱と高性能耐力壁を兼ねたB種LVLパネル柱を使用し、大きな吹抜けと建物内部の開放的な大空間を実現しています。

ウッドワンプラザ金沢
建築地  石川県野々市市(多雪1.0m区域)
用途   展示場および事務所の複合用途
規模   建築面積:294.42㎡(89坪) 延床面積:499.22㎡(151坪) 2階建
建築設計 株式会社 伊東豊雄建築設計事務所
構造設計 株式会社
ウッドワン一級建築士事務所
主要構造 柱および梁: A種LVL 鉛直構面: B種LVL 水平構面: CLT

高耐力フレームを活用した非住宅向けJWOOD工法が実現する空間作り

非住宅向けJWOOD工法の開発背景

CO2の固定化や建物の長寿命化、こういったことから環境配慮への様々な施策が行われ、公共事業や非住宅の木造化が進んでいます。また、大地震に対する耐震性や、熟練工の高齢化などによる職人不足など、建築業界では、様々な課題を抱えています。
この様な課題に対応すべく、木造でありながら大空間を確保し、スケルトン・インフィルを実現することで用途変更も自在に行える中大規模木造を実現することや、耐震性の高い建物、画一化され現場施工性の高い合理的な建築物が求められます。
これらの実現のために、ウッドワンでは平成30年度の国交省による『住宅・建築物技術高度化事業』に応募・採択され、『木材・木質部材を活用した高性能接合部の技術開発』を行って参りました。開発のポイントは、事務所・店舗・共同住宅・老健施設・学校・保育所といった建築物の柱割りや、想定最大スパンを達成し、『従来であれば、鉄骨造で計画されている建物を、非住宅向けJWOOD工法で建てられること』、これを前提に開発を行いました。

非住宅向けJWOOD工法 技術開発の概要

高性能なモーメント抵抗接合システムによるラーメン構造を用いることで、壁・柱を少なくし、用途変更やリノベーションに対応させたスケルトン・インフィルを実現可能にします。

納まり詳細

接合部は、木材破壊を排除し、挿入鋼板を先行降伏させ靭性に富んだ、高耐力・高靱性のモーメント抵抗接合部としています。
施工は、挿入鋼板はJWOOD LVLの端部にプレセットしていますので、挿入鋼板のエンドプレート同士を高力ボルト締付け接合にて行います。

非住宅向けJWOOD工法を活用したモデルプラン

法22条区域に建ち、1階を店舗及び事務所エントランス、2、3階を貸し事務所として、耐火要求のないその他建築物での計画としています。JWOOD LVLの150×600の柱をL字型を基本に配置し、同じく150×600の梁をかけて二方向ラーメンの構造形式としています。耐震壁が不要なため、外周部に開放的な開口部を計画でき、また室内においても耐震壁のない構造になっており室内レイアウトの自由度が上がる計画になっています。

設計:ビルディングランドスケープ

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