2024.11.15
浮造りとは? 木目の凹凸を足裏で感じる! なぐり加工との違いは?
2024.11.15
# うづくり # なぐり加工 # リブ加工 # 木の種類 # 木目 # 浮造り # 浮造り デメリット # 浮造り フローリング # 浮造り ブラシ # 浮造り 仕上げ # 浮造りの床二級建築士。専門学校を卒業後、店舗やオフィスなどのデザイン・設計に従事。 「住宅にかかわる仕事がしたい」という子どもの頃からの夢を叶えるため、結婚後に大手ハウスメーカーのリフォーム営業に転職。外装から内装まで家のリフォーム全般に携わる。 その時の経験を活かし住宅や建築に関する記事を執筆。 現在は子育てをしながら、CADでの図面作成業務とライターを兼業するフリーランスとして活動中。
二級建築士。専門学校を卒業後、店舗やオフィスなどのデザイン・設計に従事。 「住宅にかかわる仕事がしたい」という子どもの頃からの夢を叶えるため、結婚後に大手ハウスメーカーのリフォーム営業に転職。外装から内装まで家のリフォーム全般に携わる。 その時の経験を活かし住宅や建築に関する記事を執筆。 現在は子育てをしながら、CADでの図面作成業務とライターを兼業するフリーランスとして活動中。
自然の木材を切り出してつくる「無垢フローリング」は、本物ならではの木の風合いや心地良さが大きな魅力です。
フラットな状態のままでも充分に肌ざわりが良いのですが、加工を施すことでさらなるメリットが得られます。
その加工方法のひとつが「浮造り(うづくり)」という技法です。
本記事では、浮造りの特徴やメリット・デメリットのほか、「なぐり加工」との違いについてご紹介します。
浮造り加工とは?
浮造りとは、木の表面をこすって木目の年輪を際立たせる、日本の伝統的な加飾技法です。
木の年輪には、晩夏から秋にかけて成長する堅い部分(冬目)と、春から夏にかけて大きく成長する柔らかい部分(春目、または夏目)があります。
冬目と春目の堅さが違うことを利用した加工が「浮造り」です。
木の表面をブラシ状の工具でこすると、柔らかい春目(夏目)が削れて冬目が浮き立ち、美しい凹凸が生まれます。
浮造りに適しているのは、主にスギやマツのような柔らかい針葉樹です。堅すぎる木材は削りにくいので向いていません。
浮造り仕上げは、フローリング材だけでなく、柱や天井材などにも用いられます。
浮造りのメリット
①足裏に程良い刺激がある
浮造りによる凹凸が適度に足の裏を刺激して、血行を促進してくれます。
血液循環が改善されることで、スムーズに血液が流れるようになります。
また、足裏への刺激によって神経伝達が促されるため、子供の運動能力アップにも役立つでしょう。
②凹凸があるので滑りにくい
浮造りの凹凸が滑り止めの役割をしてくれます。
スギなどの柔らかい材料が用いられているため、足腰にも優しく、ご高齢の方や小さなお子さんがいるご家庭におすすめです。
③光の反射を抑えるため、目に優しい
浮造りの凹凸が影をつくり、光の反射を抑えてくれるため、目の負担が軽減されます。
そもそも無垢材は紫外線を吸収する性質があるので目に対する刺激が少ない素材でもありますが、浮造りの加工を施すことで、さらに目が疲れにくい空間がつくれるのです。
浮造りのデメリット
- ①キズがつきやすい
浮造りに用いられるのは柔らかい木材なので、キズがつきやすい傾向があります。
ただし、キズはつきやすいものの、浮造りの凹凸で「キズ自体は目立ちにくい」というメリットもあります。
- ②伸縮や反り、隙間ができる
浮造りに用いられる無垢材は自然素材なので、環境の変化に敏感です。
湿気や温度変化によっては、伸縮したり反ってしまったり、板と板の間に隙間ができたりする事もあります。
③材質や形、色味が揃っていない
浮造り加工の有無にかかわらず、無垢材は本物の木を使用しているため、品質にバラつきがあります。
年輪の出方や強度などもそれぞれ異なるため、見た目の統一感を重視したい方には不向きといえるでしょう。
しかし、木1本1本の個性やその違いが無垢材の大きな魅力のひとつ。自然がもたらす風合いのある空間を演出したい方にはおすすめです。
「なぐり加工」との違いは?
なぐり(名栗)加工とは、斧の一種である「釿(ちょうな)」と呼ばれる工具で、木材の表面に凹凸をつける加工方法です。
なぐり加工の大きな魅力は、デザイン性の高さです。
なぐり加工には「スプーンカット」や「ナイフカット」「ハンドスクレイプ」など様々なものがあります。
加工の仕方によって木の表情が大きく変化するため、オリジナリティあふれるデザインを追求できます。
ただし、なぐり加工は、どのような木材にも施せる加工方法ではありません。
彫り込みが深くなるため、突板などでは加工が難しく、一般的に無垢材が用いられます 。合板などに比べてコストが高くなってしまう点がデメリットといえるでしょう。
素足で触れる心地良さを追求した、ウッドワン「ピノアース足感フロア」
ウッドワンの無垢フローリング「ピノアース足感フロア」は、素足が触れる床だからこそ「踏みごこち」や「あしざわり」にこだわって設計した床材です。
うづくりの他にも、様々なデザイン加工をラインナップしています。
見た目の美しさだけでなく、「足感チャート」で木の味わいや心地良さを可視化しているため、好みや用途に合わせてお選びいただけます。
「ピノアース足感フロア」については、下記記事もぜひご参照ください。
⇒「床材を木の種類で選ぶ! 針葉樹と広葉樹の違いと特徴、代表的な樹種とは」
足感フロアに触れることで感じられる木質フロアの心地良さを、ぜひ体感してください。
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