二級建築士。専門学校を卒業後、店舗やオフィスなどのデザイン・設計に従事。 「住宅にかかわる仕事がしたい」という子どもの頃からの夢を叶えるため、結婚後に大手ハウスメーカーのリフォーム営業に転職。外装から内装まで家のリフォーム全般に携わる。 その時の経験を活かし住宅や建築に関する記事を執筆。 現在は子育てをしながら、CADでの図面作成業務とライターを兼業するフリーランスとして活動中。
二級建築士。専門学校を卒業後、店舗やオフィスなどのデザイン・設計に従事。 「住宅にかかわる仕事がしたい」という子どもの頃からの夢を叶えるため、結婚後に大手ハウスメーカーのリフォーム営業に転職。外装から内装まで家のリフォーム全般に携わる。 その時の経験を活かし住宅や建築に関する記事を執筆。 現在は子育てをしながら、CADでの図面作成業務とライターを兼業するフリーランスとして活動中。
目次
おうちの収納が「何だかしっくりしないな……」と感じている方は多いのではないでしょうか?
収納スペースはあるのに、なぜかモノであふれている……。
それはもしかしたら「収納する場所」と「生活する場所」を切り分けて考えてしまっていることが原因かもしれません。
家の中は様々なもので散らかりがちですが、生活の“ゾーン”ごとにしっかりと考えられた収納があることにより、空間全体がスッキリと心地良く感じられるようになります。
今回は、家族の生活動線に合わせた住居全体をひとつの収納棚として考える暮らし方をご紹介します。
収納場所と生活スペースを分けた「集中収納」で陥りがちな失敗
「収納する場所」と「生活する場所」を切り分けた場合、起こりがちなのが「収納すること自体が面倒になって、結局片付かなくなってしまう」ということです。
物置や蔵のような「集中収納」は、一ヵ所にまとまったスペースを設けることで、家の中のあらゆるモノをしまえる大きな収納力が魅力です。
しかし、生活動線を考慮したつくりにはなっていません。
使うモノの用途や動線を考えず「とりあえず収納スペースにしまっておこう」と何でも詰め込んでしまうと、使いたいときにすぐに取り出せず、探す手間がかかってしまいます。
例えば、リビングで使うモノを廊下の納戸に入れていたり、洗面スペースで使うモノを2階のクローゼットにしまっていたり。
取りに行くのも、片付けるのも億劫になりますよね。
モノの出し入れが不便な収納スペースだと、次第に使わなくなり、部屋の中がモノであふれてしまう状態に陥ってしまいます。
暮らしの中で自然と片付く「分散配置」
モノを収納するときに少しでも「面倒だ」と感じてしまうと、人はどんどん片付けなくなっていきます。
いかにラクに、手間をかけずに収納できるか。
お部屋をスッキリ片付いた状態にするために、収納までのアクションをできる限り減らす仕組みづくりがとても重要です。
そこでおすすめしたいのが、“使うもの”を“使う場所”に“使いやすく”する「分散配置」です。
家族の生活スタイルに合わせ、玄関で使うものは玄関に、リビングで使うものはリビングにそれぞれ片付ける。
適材適所に収納スペースを分散配置することで、片付けの手間が減り、家の中がおのずとスッキリと整うようになります。
分散配置はがんばらなくても片付けられる仕組みになっているので、お子さんでも自然と片付け習慣を身につけられるでしょう。
一戸建ての利便性を上げる収納アイデア~ウッドワンのゾーン収納~
暮らしの動線上に「使うモノ」と「使う場所」に合わせて収納棚を設けることで、利便性がぐんとアップします。
ここからは、暮らしと共に自然と片づいていく、ウッドワンの「ゾーン収納」のアイデアについてご紹介します。
シューズクローク
靴やブーツ、サンダルなどはもちろん、外出時に必要なモノやアウトドアグッズなどは、玄関の収納スペースに集約させましょう。
マスクなどの衛生用品のストックや、宅配便の受け取り用のペンや印鑑も玄関にまとめてあれば、すぐに取り出せて便利です。
サニタリー収納
洗面所は家族みんなが毎日使う場所であり、いろいろなモノで雑然としやすいスペースです。
大容量の収納スペースを設置して、「自分用のカゴ」に家族それぞれの身支度グッズを収納すれば、スッキリと使いやすい空間に仕上がります。
ウォークインクローゼット
家族の衣類をまとめて収納できるウォークインクローゼットは、収納量だけでなく、動線を考えた配置場所にもこだわりましょう。
「しまう」を重視する場合ならば、乾いた洗濯物をすぐにしまえるように、ベランダやバルコニーの近くに設置したり、ランドリールームに隣接させたり。
「取り出すこと」を重視する場合は、外出時に便利な玄関近くに配置したり、起床してすぐ身支度できるよう寝室側にしたり。
家族の生活スタイルに合わせたレイアウトが大切です。
リビング収納
家族が集うリビングは、同時にいろいろなモノが集まってくる場所でもあります。
リモコンや日用品、本や子どものおもちゃなどの細々したモノは、しっかりと収納方法を決めないとすぐに散らかる原因に。
モノの用途に合わせて「見渡せる収納」と「隠す収納」を使い分けましょう。
たまにしか使わないモノは、引き出しやボックスにしまって「隠す収納」でスッキリと。
お気に入りの書籍やCD・DVDなどは「見渡せる収納」としてディスプレイすることで、すぐに取り出せるだけでなく、いつでも見て楽しむことができます。
キッチン収納
食品関係や調理道具はすべてキッチン周りに集め、使用頻度に合わせて収納しましょう。
日常的に使うモノは、すぐに取り出せるよう手元近くに配置。
ストック品やたまにしか使わないモノは、パントリーを活用するとスッキリと納まります。
パントリーをつくるスペースがない場合でも、壁面を活用して棚を設けることで収納量を確保できます。
寝室収納
夫婦2人だったり、子どもと一緒だったり、寝室は家族の誰かとともに使用する場所でもありますよね。
家族の生活リズムが違う場合、クローゼットからモノを出し入れする物音で、寝ている家族を起こしてしまう恐れがあります。
寝室のクローゼットは、寝具のほか、オフシーズンの服や来客用の布団など使用頻度の低いモノをまとめて収納する場所にしましょう。
引き出しを設置すれば、細々したモノを分類して収納できるので便利です。
書斎収納・ワークスペース
書斎をつくりたくても、面積的に難しいこともありますよね。
しかし、独立した部屋としてつくることは難しくても、寝室やリビングなど部屋の一角を利用することで立派なワークスペースとして活用できます。
仕事の書類や子どもの学校のプリントなども、ワークスペースがあれば散らからずにスッキリまとまります。
趣味部屋収納
コレクショングッズなどの趣味のモノは、ディスプレイ棚を活用しましょう。
お気に入りのアイテムを眺めながら、趣味の世界に没頭できます。
スペースに限りがある場合は、クローゼット内の一部を趣味部屋代わりとして収納する方法もおすすめです。
「ゾーン収納」で、使うモノをしまいやすい仕組みに
家全体をひとつの収納として考える「ゾーン収納」によって、面倒なアクションを省き、サッと片付けられる仕組みをつくることができます。
モノ一つひとつに帰る場所をつくってあげることは、片付けの基本です。
使うものを、使う場所に、使いやすく。
この基本に忠実に、家のそれぞれの“ゾーン”に合わせた収納をつくることで、日々の暮らしやすさを手に入れましょう。
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