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ちょっと"木"になる話

カテゴリ : 木に対するこだわり

第12回 「含水率」 のはなし
木材は、住宅資材や家具、生活品など、私たちの身の回り至る所に使われており、私たちの暮らしには欠かせないものです。しかし私たちにとって身近であるがゆえに、木材ならではの欠点も同時について回ります。その木材の欠点について少し考えてみましょう。

木材の欠点として、木材は「狂う」ことがよく言われます。つまり木材には寸法変化が起こるということですが、木材を使う上で避けては通れないこの狂いは、木材に含まれている水分と大きな関係があります。

木材に含まれる水分量は、「含水率」という言葉で表されます。含水率とは、木から水分をすべて取り除いた重量に対する、その木の含んでいる水分の割合のことをいいます。

木を切り出し、木材として使うとき、木材を乾燥させることが欠かせません。切り出した木を乾燥させると、はじめは細胞と細胞の間の水分が蒸発していきます。続いて木材の組織の中に組み込まれている水分が抜け始め、その時点から寸法変化を起こすようになります。このときの寸法変化が、狂いのもとになります。

温度と湿度を一定にした大気中に木材を長時間放置すると、木材内の水分が増減しなくなり、安定した状態になります。そのときの含水率を、「平衡含水率」といいます。日本国内の標準値は通常12-15%とされていますが、現代の住宅の内部は、気密性能の向上や空調設備の充実により、それ以下になっているとも言われます。

住宅で使う木材の狂いを極力抑えるためには、この平衡含水率まで乾燥させた木材を使うことが重要なのです。しかし、平衡含水率まで乾燥させても季節や気候による気温や湿度の変化により木材は多少動きます。それは木材が呼吸して室内の湿度をコントロールしてくれているからなのです。木材に囲まれた空間が人にとって快適なのは科学的にも理由があるのですね。