「木のぬくもりを暮らしの中へ」をテーマにキッチン、建具、床等の住宅部材をトータルでご提案する(株)ウッドワン。 編集部では、皆さまが快適な家づくりをするための役立つ情報や、楽しいコンテンツを日々こつこつ集めて発信してきます。
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「玄関に靴が溢れている」「ベビーカーやアウトドア用品の置き場がない」といった悩みを抱えていませんか?
これらの玄関周りの悩みを解決する鍵となるのが、土間収納です。
本記事では、土間収納の基本的な概要と、導入を検討する上で不可欠なメリット・デメリットと対策を解説します。さらに、収納力を高めるテクニックに加え、子育て、アウトドア、趣味など、ライフスタイルに合わせた具体的な活用術をご紹介します。
土間収納を上手に活用し、玄関をすっきりさせ、快適で豊かな暮らしを実現したい方はぜひ最後までご覧ください。
土間収納とは
まず、土間収納がどのようなものか、一般的な玄関収納との違いを確認しましょう。
土間収納の定義と特徴
土間収納とは、玄関の土間(土足で歩ける部分)に連続して設けられた収納スペースのことです。床がタイルやコンクリートで仕上げてあるため、靴を履いたまま出入りでき、屋外で使用する道具や汚れたものを室内に持ち込まずに収納できるのが最大の特徴です。
必要な広さの考え方
土間収納の広さは、何をどれくらい収納したいかによって大きく異なります。目安として、一般的な住宅では1畳から3畳程度のスペースが検討されることが多いです。
例えば、ベビーカーやゴルフバッグなどの大型アイテムを収納する程度であれば1〜2畳が目安になります。一方で、自転車やタイヤを置いたり、DIYや趣味の作業スペースとして活用したりする場合は、最低でも3畳程度の広さを確保することが推奨されます。
間取り全体とのバランスも考慮し、収納するものに合わせて適切なサイズを検討しましょう。
シューズボックス・シューズクロークとの違い
玄関収納には、主に以下の種類があり、それぞれニュアンスが異なります。
| 種類 | 主な特徴 | 収納力の目安・用途 |
| シューズボックス | 一般的な下駄箱を指す。 | 収納力に限りがあり、主に靴や傘など小物の収納が中心。 |
| シューズクローク (シューズインクローゼット) | 土間収納とほぼ同義で使われる。 | 主に靴や外出時の上着など、人の出入りに伴うアイテムの収納に重点を置いた表現。 |
| 土間収納 | 多目的な大容量スペースを指すニュアンスが強い。 | 靴の収納にとどまらず、ベビーカー、自転車、アウトドア用品、防災備蓄品など大型アイテムもまとめて収納できるのが魅力。 |
土間収納の種類やタイプ
土間収納は、出入り口の数や扉の有無によって大きく4つのタイプに分けられます。それぞれの特徴を理解し、生活スタイルに合うものを選びましょう。
1. 出入り口の数によるタイプ(動線)
ウォークインタイプ:1箇所の出入り口を設けるタイプで、限られたスペースでも設置が可能です。
ウォークスルータイプ:2つの出入り口が設けられ、通り抜けできるタイプです。玄関、玄関ホールどちらからもアクセスできて便利ですが、広いスペースが必要になります。
2. 扉の有無によるタイプ(見た目)
オープン型:扉がないタイプで、両手が塞がっていても、ものの出し入れがしやすいです。しかし、収納しているものが丸見えとなりますので、整理整頓は必須です。中の様子が見えてしまうのが気になる場合には、ロールスクリーンやカーテンの設置を検討しましょう。
- クローズ型:収納部分の前面に扉を設置するタイプで、扉を閉めるとすっきりと見せられます。ただし、扉を設置する分、コストは高くなります。また設置するスペースも必要です。
土間収納のメリット
次に、土間収納を設けることで得られる具体的なメリットを3つの側面からご紹介します。
1. 玄関をすっきり整頓でき、動線がスムーズになる
土間収納には靴や傘はもちろん、ベビーカー・子供のおもちゃ・スポーツ用品など、玄関に散乱しがちなアイテムをまとめて収納できます。玄関が整理整頓されることで、家の第一印象が格段に良くなり、急な来客にも慌てることなく気持ちよくお客様を迎えられるでしょう。
また、出かける際に必要なコートやカバンを土間収納内に置いておけば、家の中を通らずにサッと準備を済ませられるため、外出時の動線がスムーズになるという大きな利点があります。

2. 一時保管庫として活用できる
土間収納は、濡れた傘やレインコート、泥のついた靴などをいったん置いておくスペースとして活用でき、室内に汚れを持ち込まずに済みます。小さなお子さんやペットがいるご家庭など、家を清潔に保ちたいときにおすすめの活用法です。
また、買い物袋や宅配便など、外出先から持ち帰った荷物を一時的に置いておくスペースとしても使え、日々の家事が楽になります。
3. 汚れても掃除が楽で、趣味や作業スペースにも最適
汚れに強く、掃除が楽な点も、土間収納の大きなメリットです。土間と同様にタイルやコンクリートで仕上げられていることが多いため、泥汚れや水滴などをサッと拭き取るだけで清潔に保てます。
この特性を活かし、土間収納を趣味の作業スペースとして活用できます。作業台を置くだけで、ガーデニング用品やDIY道具、釣り具、自転車などを収納しつつ、気が向いたときにすぐ手入れできる工房に早変わり。土いじりや塗装作業も気兼ねなく行えるため、趣味の時間をより手軽に楽しめます。
土間収納のデメリットと対策
多機能で便利な土間収納ですが、導入後に後悔しないために、事前に知っておくべきデメリットと対策を確認しましょう。
1. 玄関や部屋のスペースを圧迫しやすい
土間収納は便利な反面、玄関スペースや隣接する部屋のスペースを圧迫する可能性があります。土間収納を設ける際は、全体のバランスを考えた間取り設計が重要です。
玄関スペースを広く確保したり、収納部分の奥行きを調整したりすることで、圧迫感を減らせます。また、可動棚や壁面収納を導入すれば、限られたスペースを有効活用できます。
2. においと湿気がこもりやすい
土間収納に靴やアウトドア用品など湿気を帯びやすいものを収納すると、カビが発生しやすくなります。閉鎖的な空間になりがちなため、においがこもりやすいデメリットもあります。
対策として、換気扇を設置することや窓の確保が効果的です。その他にも、除湿剤を置く、通気性の良い収納ボックスを使用するなど、湿気対策を徹底しましょう。特に、濡れたものを収納する際は、しっかりと乾かしてから収納するようにしてください。
3. 「物置」になりがち
土間収納は収納力が高いため、何でもかんでも詰め込んでしまい、結果的に物置状態になってしまうという失敗例も少なくありません。整理整頓されていないと使い勝手が悪くなり、かえってストレスの原因になってしまいます。
「とりあえず収納」は禁物です。収納する前に本当に必要なものか、他の場所に収納できないかを検討し、不要なものは処分する習慣をつけましょう。効率的な片付けの3ステップを知るには、ぜひ収納や収納棚の活用アイデア! ゾーニングで使いやすい収納づくりの記事も参考にしてみてください。また、定期的に中身を整理することで、使い勝手の良い土間収納を維持できます。
土間収納を最大限に活用するテクニック
土間収納の収納力と利便性をさらに高めるためのテクニックをご紹介します。
1. 可動棚で空間を無駄なく有効活用する
可動棚の設置は、土間収納の空間を最大限に活かすために最も重要なポイントです。棚の高さを収納するものに合わせて自由に、細かく調節できるため、ブーツのように高さのあるものを入れたい場合も、デッドスペースを生みません。
また、収納するものが変わっても、それに合わせて棚板を動かせるため、将来的な用途変更にも柔軟に対応できます。季節の入れ替えや、子どもの成長に伴う収納物の変化にも対応しやすく、変化するニーズに対応できる土間収納になります。

2. 壁面収納でスペースを有効活用する
デッドスペースになりがちな壁面を活かせる、壁面収納もおすすめです。フック、ラック、有孔ボードなどを設置すれば、壁があっという間に収納スペースになります。
よく使うコートや帽子、傘などを壁に掛けておけば、使いたいときにサッと手にとれて便利です。玄関まわりがすっきり片付くだけでなく、家の収納スペースを効率良く増やすことができます。
3. 細かいものを収納ボックスにまとめる
手袋、帽子、掃除道具、おもちゃなど、細々として散らかりやすいアイテムは収納ボックスを活用しましょう。ボックスにまとめて収納すれば、見た目が整然とした印象になります。
中身がひと目で分かるようにラベルを貼っておけば、探す手間も省けます。また、収納ボックスを積み重ねて使えば、空間を無駄なく活用できます。
ライフスタイル・目的別!土間収納の活用術
ご自身の生活スタイルや収納したいものに合わせて、土間収納の最適な使い方を具体的にイメージしてみましょう。
1. 子育て世帯に便利な収納術
主な収納アイテム例
ベビーカー、三輪車、外遊び用おもちゃ、砂場セット、濡れたレインコート、長靴
活用術・設計のポイント
量が多くすぐに汚れる外遊びアイテムは、土間収納に集約することで、リビングや玄関を常に清潔に保てます。土間続きの広めの空間として設計すれば、ベビーカーを畳む手間なくそのまま収納でき、親子の動線がスムーズになります。また、子どもの手が届く高さに棚を設けて、おもちゃを自分で片付けられるように工夫すると、整理整頓の習慣も育めます。
2. アウトドア・スポーツ用品の収納
主な収納アイテム例
キャンプ用品(テント、ランタン)、バーベキューセット、ゴルフバッグ、サーフボード、釣り具、スキー・スノボ用品、泥のついたスポーツシューズ
活用術・設計のポイント
かさばる趣味の道具の収納には、天井までの可動棚や有孔ボードなどの壁面収納を導入し、効率良く整理することが重要です。汚れたアイテムを家の中に持ち込まないよう、土間収納の隅に洗い場(スロップシンク)を設置すると便利です。また、濡れたアイテムをそのまま広げて乾かすスペースを確保すれば、後片付けの手間を大幅に省略できます。

3. 自転車・バイク用品の収納
主な収納アイテム例
ロードバイク・クロスバイク本体、ヘルメット、メンテナンススタンド、工具箱、メンテナンスオイルやクリーナー、空気入れ、バッテリーと充電器
活用術・設計のポイント
土間収納を自転車やバイクの置き場として利用する場合、電動自転車の充電や電動工具の使用のため、コンセントの設置が必須です。作業性を高めるための照明も確保しましょう。壁面にバイクハンガーを設置して自転車を吊るすと、床面積を広く使えます。工具類は壁面収納で整理し、安全に保管できるようにしましょう。

4. ガーデニング用品の収納
主な収納アイテム例
植木鉢、土、肥料、ジョウロ、スコップなどの手入れ道具、長靴
活用術・設計のポイント
土や水を使うアイテムが多いため、土間収納内は水や汚れに強いタイルやコンクリートで仕上げましょう。そして、湿気がこもらないよう、換気を特に意識した設計にしましょう。道具類をフックやレールで壁に吊り下げて整理することで、床面積を広く使え、植え替えなどの軽作業を気兼ねなく行えるスペースも確保できます。
まとめ

今回は土間収納の概要とメリット・デメリット、活用アイデアを紹介しました。土間収納は収納として使えるだけでなく、趣味の空間としても使えます。
土間収納をよりおしゃれに快適にしたいなら、ウッドワンの収納製品もぜひ取り入れてみてください。例えば「仕上げてる棚板」はカット済みの棚板なので、DIY初心者の方でも簡単に設置できます。お気に入りの雑貨やこだわりのアイテムを棚に並べれば、おしゃれな収納になるでしょう。
また、収納の使い勝手は暮らしてみないと分からないものです。ウッドワンの「e・ra・bo(エラボ)」なら、入居後でも棚板やパーツを追加・変更できるため、家族の成長や収納物の変化に合わせてフレキシブルに内部をアレンジできます。土間収納だけでなく、クローゼットやパントリーなど、家中の収納に適用でき、効率よくスペースを活用したい方におすすめです。
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