クリーンウッド法とは？ サステナビリティに貢献する合法木材で、地球にやさしい家づくり

再生可能な天然資源として、地球環境の維持に貢献している森林。木は光合成で空気中のCO2を吸収し、伐採・加工されてもCO2は木材の中に固定されるため、地球温暖化の防止に大きな役割を果たしています。
そのため、木材の循環利用が推奨されていますが、一部で違法伐採された木材が流通しています。その問題に対処するために施行されたのが「クリーンウッド法」です。
今回は、クリーンウッド法を通じて合法伐採木材を利用する大切さについて見ていきましょう。

違法伐採に対処する合法伐採木材（クリーンウッド）

木材は、正しく管理された森林から産出され、循環利用されることで地球環境に貢献するため、積極的な利用が促進されています。しかし、世界では違法伐採が行われており、それによる影響が問題視されてきました。

違法伐採とは、各国の法律に反して行われる伐採のことで、環境や流通など多方面に悪影響を及ぼしています。

・環境への悪影響

適正に伐採が行われないと森林の減少や劣化を招き、CO2が増加することで地球温暖化が進んでしまいます。
また、もう一つの森林の働きとして、水源涵養（かんよう）機能というものがあります。これは水資源の貯留、洪水の緩和、水質の浄化などを担う重要な機能です。
違法伐採によりそうした環境が破壊されるとともに、生物多様性にも影響を与えることになります。

・流通への悪影響

違法伐採では、適正な価格での売買がなされないケースが多いため、木材市場での公正な取引を害するような問題が起こります。また、汚職・腐敗や反社会組織の資金源になっているともいわれ、厳しく取り締まる必要があります。

こうした違法伐採に対処するために、合法伐採木材などの利用を推進するクリーンウッド法が施行されることになったのです。

クリーンウッド法とは

では、クリーンウッド法とは何を定めた法律なのか、内容を見ていきましょう。

クリーンウッド法の概要

「クリーンウッド法」とは通称で、正式には「合法伐採木材等の流通及び利用の促進に関する法律」と言い、2017年5月20日に施行されました。

クリーンウッド法が定めているのは、「我が国又は原産国の法令に適合して伐採された樹木を材料とする木材・その製品の流通及び利用を促進することを目的として、対象となる木材等や木材関連事業者の範囲、登録制度等を定めるとともに、木材関連事業者や国が取り組むべき措置」についてです。

特徴的なのは、違法伐採そのものやそれによる木材の流通を取り締まるのではなく、合法伐採木材の流通と利用を促進するためのものである点です。従って、合法性の確認方法や判断基準についても省令を定めています。
【出典】林野庁「クリーンウッド法の概要」

クリーンウッドの利用が環境保全やフェアトレード、SDGsへの貢献につながる

クリーンウッド法は、「自然環境の保全に配慮した 木材産業の持続的かつ健全な発展を図り、もって地域及び地球の環境の保全に資すること」を実現しようとしています。
合法伐採された“クリーンウッド”の利用は、環境保全やフェアトレード、SDGsへの貢献につながっているのです。
SDGsのゴールで言うと、12「つくる責任 つかう責任」、13「気候変動に具体的な対策を」、15「陸の豊かさも守ろう」、16「平和と公正をすべての人に」などに関連しています。

ウッドワンの取り組み

ウッドワンでは、適正な森林経営をすることで森林資源を保全しながら、一定量の木材を永続的に収穫できる林業のあり方を実践してきました。

ニュージーランドの現地法人ジューケン・ニュージーランド・リミテッドでは、経営する全ての森林で、FSC®のFM認証を取得しています。これは「環境保全の点から見ても適切で、社会的な利益にかない、経済的にも持続可能な森林管理」が行われていると認められたものです。

詳しくはサステナビリティサイトをご覧ください。

□森林資源の再生と活用

また、クリーンウッド法では、木材関連事業者の登録を促進しています。これは、「合法伐採木材等の利用を確保するための措置を適切かつ確実に講ずる木材関連事業者」が申請を行うもので、木材関連事業者を選ぶ際の基準として活用されています。
ウッドワンは2018年7月18日付で「登録木材関連事業者」に登録されています。

ウッドワンのクリーンウッド法対象製品で地球にやさしい家づくり

サステナビリティに貢献するクリーンウッドを使用することで、地球にやさしい家づくりをすることができます。
ウッドワンでは、クリーンウッド法対象製品を豊富に取り揃えています。その一部をご紹介しましょう。

・集成材

高い技術力で加工された集成材は、上質な仕上げと健康基準をクリアした品質の高さが特徴の、こだわりの製品です。

・フローリング

洋風の「コンビット」シリーズや、和風の「WHF」シリーズなど、一般住宅用に様々な風合いやカラーをご用意しています。

・棚板

ニュージーパイン、オーク、メープル、ウォールナットなど、インテリアに合わせた色目や木の表情を選んでいただけます。

合法伐採木材の利用は、私たちの家づくりや暮らしに関わっています。木の製品を購入するときなどには、原材料にもぜひ目を向けておきたいものですね。

※ウッドワンのクリーンウッド法への対応及び対象製品はこちらからご覧ください。

□クリーンウッド法への対応についてみる