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木になるコラム アナザーストーリー

2022.12.28

いまや知る人も少なくなった扉「蔀戸(しとみど)」

2022.12.28

# シャッター # 格子 # 蔀戸
WOODONE編集部

「木のぬくもりを暮らしの中へ」をテーマにキッチン、建具、床等の住宅部材をトータルでご提案する(株)ウッドワン。 編集部では、皆さまが快適な家づくりをするための役立つ情報や、楽しいコンテンツを日々こつこつ集めて発信してきます。

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現代の住まいでは主に、使い勝手や見映えを考慮しながら、開き戸、引き戸、折れ戸などを使い分けています。
しかし、平安の時代、貴族が住んでいた寝殿造りの絵図を見ると、戸外からの雨や風を遮断するとともにプライバシーを確保する扉としてもっぱら「蔀戸(しとみど)」が使われていました。
これは柱と柱の間に建て付け、昼間に採光を得たいときには上に跳ね上げながら金具で止める木造格子に板を貼った扉です。

経年とともに、敷居の溝に沿って扉が移動する引き戸が主流となりましたが、江戸時代の商家になっても蔀戸が使われる場合がありました。これは道行く通りから、販売する商品や職人が細工をしている模様が見えるよう、店の間口をできるだけ大きく開くための工夫です。
また、蔀戸には小さな扉が作りつけられていて、下に降ろした後の夜間や閉店時にはそこから出入りができる造作がされています。これなどは現代のシャッターと同じ考え方と使い勝手なのかもしれませんね。

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