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アナザーストーリー

カテゴリ : 木で出来たプロダクト

第25回 お正月の羽根つきは、桐板と木の実を使った縁起遊びから。
お正月に女の子は羽根つき、男の子は凧あげと言っていたのは一昔前、最近はどちらもあまりお目にかかることができません。
なかでも羽子板などすっかり縁起物扱いで、元もとは羽根をつく用具であったことすらイメージできないほどです。

そもそも羽根つきとは室町時代に遡るとされ、無患子(むくろじ)の木の実に鳥の羽根をつけた球を、桐材の板ラケットで打ち合っていました。
無患子の漢字をご覧いただければお分かりのように“子が患わない”という願いを込めた縁起遊びでもあったのです。
最初は羽子板が白木のままでは芸がないからと、ちょっとした書や絵を入れていたのでしょう。

時代を経るとともに板面に独創性を競うようになり、江戸時代は元禄のころになって歌舞伎役者が描かれるようになると、さらに布などを立体的に貼って組み合わせたゴージャスな押し絵羽子板へと進化しています。
現代はともかく、原点は木の実と羽根と桐の板を使ったシンプル遊びです。まさか押し絵羽子板の布をめくって見ることはできませんが、今でもベースになる板には桐材が使ってあることを願うばかりです。