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木になるコラム サステナブル

2023.06.30

サステナブルな長寿命化住宅に注目! リフォームもしやすいSI住宅とは?

2023.06.30

# JWOOD工法 # SI住宅 # インフィル # サステナブル # スケルトン # 長寿命化住宅
中條 聖子

人材採用(新卒・中途採用)に関するメディア、会社案内・入社案内、PR誌、社内報・会報などの編集・原稿制作を手がけています。また、現在はボランティアなどの市民活動に関するジャンルの取材・情報誌の編集を中心に携わっています。

人材採用(新卒・中途採用)に関するメディア、会社案内・入社案内、PR誌、社内報・会報などの編集・原稿制作を手がけています。また、現在はボランティアなどの市民活動に関するジャンルの取材・情報誌の編集を中心に携わっています。

 

日本の住宅は、欧米に比べて寿命が短いとされてきました。メンテナンスを施して長く住み続けるよりも、壊しては建て替えることが主流の時代があったのです。それを見直すために政府が打ち出した「200年住宅」、あるいは「100年住宅」という構想は、寿命の長い住宅の普及を促進する概念を浸透させる政策です。そして、そこにはサステナブルな観点が盛り込まれていました。
SDGsがクローズアップされている現在は、世代を超えて住み続けられる住宅が一層注目されるようになりました。
その主要な工法となっているのがSI住宅です。SI住宅とは、どのような特長を持ち、他の工法とはどのような違いがあるのか、詳しく見ていきましょう。

住宅にとってのサステナブルとは?

住宅に求められるサステナブルな条件とは、どんなものなのでしょうか。主に3つのポイントが挙げられます。

  1. 省エネルギー・省資源・リサイクル・有害物質の排出抑制を図る
  2. 地域の気候、伝統、文化および周辺環境と調和している
  3. 将来にわたって人間の生活の質を維持あるいは向上させていくことができる

【出典】一般社団法人日本建築業連合会「サステナブル建築

地球環境に悪影響を与えず、長い年月にわたって快適で安全な生活ができることが、サステナブル住宅の基本条件と言えるでしょう。

こうした寿命の長い住宅には建物の取り壊しによる産業廃棄物を減らしたり、エネルギーや資源を無駄にしたりしないという効果があります。

また、設計段階から省エネや安全性、メンテナンスのしやすさなどが考慮されているため、効率の良い生活ができるとともに、環境の保全に貢献するメリットが生まれます。

そして、そんなサステナブル住宅の代表的なものが「SI住宅」なのです。

SI住宅とは

SI住宅というのは「スケルトン・インフィル住宅」の略称で、建物を「スケルトン」と「インフィル」とに分けた工法です。

「スケルトン」とは、構造躯体=柱・梁・床など建物の構造を支える骨組みに当たる部分を指します。「インフィル」は構造躯体以外の間仕切り・内装・設備などのことです。

なぜ分けるのかといえば、スケルトン部分には長期間の耐久性が重視されていて、インフィル部分は何度でも自由に変えられる可変性を持たせるという考え方に基づいているからです。本来、構造躯体は内装に比べて耐用年数が非常に長いものですが、これを分けない工法の場合、内装の寿命イコール建物の寿命となってしまいます。こうした問題を改善するために導入されたのがスケルトン・インフィルなのです。

SI住宅のメリット・デメリット

ここでSI住宅のメリット・デメリットには、どんなものがあるのかを整理してみましょう。

メリット

  • ・建物が長持ちする
  • ・耐震性が高い
  • ・空間にゆとりがある
  • ・多様な間取りが可能
  • ・リフォームが容易

デメリット

デメリットとしては、建築コストが高くなることが挙げられます。

SI住宅の構造上、建築時の初期費用がかかってしまうのです。ただ、リフォームを行う段階になれば、コストのメリットが実感できるでしょう。

ウッドワンの技術でSI住宅を実現!

ウッドワンでは、SI住宅に対応した長寿命製品の開発に取り組んでいます。その実績を紹介しましょう。

  1. 耐久性の高い構造部材の開発

木造住宅の構造部には、強度のばらつきや反り、ねじれといった木材の欠点を改良した構造用単板積層材LVL「JWOOD」を開発・製品化しました。

また、土台や通し柱など、最も耐久性を要する部分のために、木材の内部まで防腐防蟻処理を施した「JWOODEX」を開発・製品化しました。

これらを導入することにより、75~90年の耐用年数を確保しています。

  1. 強固な構造「JWOOD工法」

寸法安定精度が高く、縮みが少ない「JWOOD」と、専用金物による「JWOOD工法」を開発。接合部を強固にすることで、地震に強い長寿命化住宅を可能にしました。

また、この工法は内部空間を大きく作れるため、間取りの自由度も高くなっています。

  1. リフォームしやすい内装部材の開発

リフォームの際にネックとなりがちなのが内装部材の取り外しです。これを解決するため、従来の考え方を逆転させた「後付け施工」の発想による部材を開発しました。この部材は施工が簡単でリフォームやメンテナンスを容易にするだけでなく、廃棄物の削減にもつながっています。

資源の有効活用

ウッドワンは、ニュージーランドに森林を所有し、自社で植林して育て上げたニュージーパインを製品化しています。再生可能で地球環境の保全にも大切な役割を果たす樹木は、サステナブル社会の実現に貢献する自然資源となります。
さらに、樹木は木材となっても生き続け、永い寿命を保つことができます。1本の木を余すことなく使い切り、資源を有効活用することが、ウッドワンの実践している商品開発のスタイルです。

これまで培ってきた森林に関する豊富な知識と高度な技術力で、ウッドワンは人と自然と社会の共生をこれからも目指していきます。

ウッドワンならではのプチスケルトン工法

ウッドワンは建築業界が抱える大きな課題のひとつである職人不足にも目を向けています。国内の大工が減少を続けていることから、作業を効率化する省施工システムの研究に取り組んできました。
そして、構造設計を見直すことにより、オリジナルの内装省施工システム「プチスケルトン構造」を提案。これは柱の配置を変えることで施工を効率化する工法で、生産性の向上を実現しています。

詳しくはこちら

こうしたウッドワンの理念や取り組みについては、以下で詳しくご紹介しています。ぜひご覧ください。

□ウッドワン サステナビリティサイトをみる

ウッドワン サステナビリティレポート2022をみる

安全で快適な製品づくりをみる

□構造材 J WOOD[住宅]をみる

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