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上諏訪の旧街道の路地をのぼった一角にある、明治時代からのウチ蔵を持つ２世帯住宅の建替である。蔵を保存し新たな生活の場をどの様に接続させるかが全てのテーマである。存続させる場合、蔵は既存不適格となり旧法では許容されなかったが、既存ストック改修法の改正により、蔵を残しながらの増築（新築）が許容され、その緩和を活用し建替が可能となった。既存解体し残った蔵を配置の手掛かりに、新たに母屋と姉屋を周辺スケールに合わせ分棟配置、その３棟を土間により接続させる計画。それは周辺の細い路地がウチまで連続していく「辻」であり、古来から路地に人が集い、交流する場を想起させる。近隣に住む姉妹達もこの辻土間で談笑し、野菜など物々交換する場ともなる。ウチ～辻～ソトが曖昧に交差し、往来だけでない交流の場としてこの家の核となっている。この様な増+改修の可能性を提案する事により、この地での新たな景観保存に繋がると考えている