2025.01.24
キッチンのカウンターの高さは身長と肘のどちらに合わせるべきか?
2025.01.24
# キッチン # キッチン高さ # シンク 深さ # レンジフード高さ # 収納高さ # 高さ「木のぬくもりを暮らしの中へ」をテーマにキッチン、建具、床等の住宅部材をトータルでご提案する(株)ウッドワン。 編集部では、皆さまが快適な家づくりをするための役立つ情報や、楽しいコンテンツを日々こつこつ集めて発信してきます。
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目次
キッチンでの作業中、カウンターの高さが少し合わず、肩や腰に負担がかかることはありませんか?理想的なカウンターの高さにすることで料理や片付けがスムーズになり、キッチンが格段に使いやすくなります。
この記事では、カウンターの高さを決めるための基本的な計算式や日本工業規格(JIS)に基づいた高さの目安、さらに作業効率を考えた用途別の高さ設定についてご紹介します。自分にぴったりの高さを見つけて、キッチンをもっと使い勝手の良い場所にしましょう。
キッチンのカウンターの高さの決め方
キッチンカウンターの高さは料理のしやすさを左右するので、よく考えて決めましょう。高さを決める方法には、大きく分けて2つあります。1つは身長から計算式で導き出す一般的な方法、もう1つは日本工業規格(JIS)の基準に沿う方法です。最近では、肘の高さを基準とする海外の方法も注目を集めています。以下で具体的に説明します。
キッチンカウンターの高さの計算式
キッチンカウンターの高さは、一般的に「身長 ÷ 2 + 5cm」を基準に決めると使いやすくなると言われています。この計算式は立ったときに腕が自然な角度で曲がる高さを目安としており、長時間作業しても疲れにくいように工夫されています。
この計算式をもとに導き出した身長別の理想的なキッチンカウンターの高さは次のとおりです。
身長 | 適切な高さ |
150cm~160cm | 82.5cm~87.5cm |
160cm~170cm | 87.5cm~92.5cm |
170cm~180cm | 92.5cm~97.5cm |
180cm以上 | 97.5cm~102.5cm |
日本工業規格(JIS)に基づくキッチンカウンターの高さ
キッチンカウンターの高さは、日本工業規格(JIS)で80cm・85cm・90cm・95cmと定められています。この高さは女性の平均身長に合わせて設計されており、日本の多くの家庭では80〜85cmのカウンターが採用されることが多いです。
一般的な目安として、身長150cm台の方は80cm、160cm台の方は85cm、170cm台の方は90cmのカウンターが使いやすいとされています。ただし、個人の好みや作業内容によって最適な高さは変わってくるため、可能であればシミュレーションをしてみてから選ぶことをおすすめします。
肘の高さに合わせたほうが使いやすいと感じる人も多い
最近では、肘の高さにカウンターを合わせたほうが使いやすいという考え方も注目されています。たとえば、包丁で食材を切るときや鍋を持ち上げるとき、カウンターが肘の高さに近いと自然な姿勢で作業できます。特に、海外では「肘の高さ-10cm」が理想的とされており、日本でもこの基準が取り入れられつつあります。
ちなみに、肘の高さを基準としたキッチンカウンターの高さは以下のとおりです。
身長 | 肘の高さ | 適切な高さ |
150cm~160cm | 92.5cm | 82.5cm |
160cm~170cm | 95cm | 85cm |
170cm~180cm | 100cm | 90cm |
キッチンカウンターの高さを調整する方法
ここからは、もともとあるキッチンカウンターの高さを調整する方法を2つご紹介します。
- ・背が低い方は身長を盛る
- ・背が高い方は作業面を上げる
- それぞれ説明します。
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背が低い方は身長を盛る
- 背が低い方は厚底のスリッパを履いて手元の位置を調整すると、無理のない姿勢で作業できます。また数ミリ程度の高さ調整が必要な場合は、キッチンにクッション性が高く厚みのあるフロアマットを敷くのも効果的です。少しでも理想的な高さに近づけることで、調理時の姿勢が楽になり、肩こりや疲労感を軽減できます。
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背が高い方は作業面を上げる
- 背が高い方は厚みのあるまな板を使ったり、まな板を2枚重ねたりすることで手元の高さを調整できます。また、柄が長めの鍋やフライパンを使うと、作業しやすくなるのでおすすめです。まな板や調理器具で調整すれば、家族全員で利用するキッチンでもそれぞれの使いやすい高さに合わせやすいため、皆が使いやすいと思えるでしょう。
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用途別対面キッチンカウンターの高さ
- ここまではキッチンの作業台の話をしてきましたが、対面キッチンカウンターの高さが気になっている方もいるでしょう。そこで、理想的な対面キッチンカウンターの高さを次のとおり解説します。
- ・作業スペースを増やすなら+0cm
- ・仮置きスペースを設けるなら+10cm
- ・手元を隠すなら+25cm
- 順番に説明します。
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作業スペースを増やすなら+0cm
- 作業スペースを増やす目的でカウンターを設けるなら、作業台と同じ高さにしましょう。調理と盛り付けを同じ場所で行うことで動線がシンプルになり、作業効率がアップします。
- 高すぎない対面キッチンカウンターなら、キッチンでお子さんが宿題をしたり、パソコン作業をしたりするときも使いやすいでしょう。ただし、調理器具や食材がまわりから見えてしまうため、キッチンをすっきりと見せたい場合は+25cmのカウンターのほうが適しているかもしれません。
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仮置きスペースを設けるなら+10cm
- 作業台より10cm高い対面キッチンカウンターは、調理中の食器や食材の置き場所として重宝します。この高さなら作業スペースと仮置きスペースがはっきり分かれるので、調理する際にモノが邪魔になりません。
- リビングやダイニングとの緩やかな仕切りにもなるため、お部屋全体がすっきりと片付いて見える効果も。普段使いでは、コーヒーを飲んだり軽い食事をしたりするスペースとしても活用できるので、とても便利なカウンターになります。
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手元を隠すなら+25cm
- キッチンで作業しているときに手元をリビングやダイニングから見えにくくしたい場合は、「立ち上がり」と呼ばれる段差のあるカウンターをつけるのがおすすめです。作業台から25cm高く「立ち上がり」を設定することで調理中の手元がしっかり隠れ、目隠しとして十分な効果が得られます。この場合、対面キッチンカウンター全体の高さは110cmになります。
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カウンターの高さ以外で注意すべきキッチンのサイズ
- 最後に、キッチンカウンターの高さ以外で気になる、キッチンにあるものの高さの目安をご紹介します。
- ・収納の高さ
- ・レンジフードの高さ
- ・シンクの深さ
- 1つずつ見ていきましょう。
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収納の高さ
- 使いやすいキッチンにするには、収納の高さにもこだわるべきです。たとえば一般的な目安として、吊戸棚の下端は身長の1.2倍が適していると言われています。身長160cmの方なら192cm、150cmの方なら180cmが目安となります。
- 収納する位置も大切です。よく使う食器や調理器具は手が楽に届く位置、季節のものや普段使わないものは上段に入れておくのがおすすめです。また、昇降式の収納を活用して、高い位置の収納でも簡単に出し入れできるようにしておくのもいいでしょう。
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レンジフードの高さ
- レンジフードの高さもキッチンの使いやすさを左右する大切な要素です。消防法では「コンロからレンジフードまでの距離を80cm以上確保すること」と定められています。火災予防と換気効率の両方を考慮した基準です。
- ただし、あまり低い位置に取り付けると調理中に頭をぶつける心配が。レンジフードの形状(深型や浅型)も見ながら、キッチン全体のバランスを見て高さを決めましょう。
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シンクの深さ
- シンクの一般的な深さは15~25cmです。浅めのシンクは水はねが少なく、洗い物をしやすいのが特徴です。一方、深めのシンクは大きな鍋やフライパンが洗いやすく、周囲が水浸しにならないメリットがあります。ただし、深すぎるシンクは使うときに必要以上に腰を曲げることになり、負担が大きくなる恐れも。
- 最近ではオーダーメイドのシンクも選択肢の一つとして人気があり、自分の体格や使い方に合わせて好きな深さを設定できます。ちなみに、使いやすいシンクの深さの目安は「肘の高さから10cm下」と言われています。
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まとめ
- 今回は、キッチンカウンターの高さの決め方を解説しました。カウンターの高さを工夫するだけで、キッチンの使い勝手が良くなります。
- キッチンは「暮らしの中心」ともいえる場所。その中心に、自然素材にこだわった「su:iji(スイージー)」の無垢の木のキッチンを置いてみるのはいかがでしょうか。木のぬくもりと優しさが感じられるスイージーがあれば、毎日の食事作りがまるで森の中にいるかのような安らぎの時間になります。気になる方は次のページを見てみてください。
- □ウッドワンのsu:iji(スイージー)をみる
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