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2025.06.20

階段の踊り場とは?寸法の基準も解説

2025.06.20

# 踊り場 # 階段 # 階段踊り場
WOODONE編集部

「木のぬくもりを暮らしの中へ」をテーマにキッチン、建具、床等の住宅部材をトータルでご提案する(株)ウッドワン。 編集部では、皆さまが快適な家づくりをするための役立つ情報や、楽しいコンテンツを日々こつこつ集めて発信してきます。

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踊り場のある白い階段

「踊り場って何だろう?」「そもそも踊らないのに、なんで『踊り場』っていう名前なの?」と疑問に思ったことはありませんか?実は、踊り場には名前の由来から役割そして活用法まで、知ればもっと面白くなる話がたくさんあります。この記事では、踊り場の基本的な意味やその意外な由来、さらにおしゃれな活用アイデアについても解説します。ぜひ参考にしてください。

階段の踊り場とは

踊り場のある木の階段

階段の踊り場とは、階段の途中に設けられる平坦なスペースのことです。

なぜ「踊り」という言葉が使われているのかというと、一説によると、人が階段の途中で方向転換する動作がまるで踊っているように見えたことから名付けられたとか。たしかにスカートの裾が踊り場でひるがえる様は、踊っているようにも見えます。

なお、江戸時代には「踊り場」という概念自体がなかったともいわれており、この呼び名が定着したのは明治時代に洋装が普及してからだと考えられます。

1開会から見た踊り場のある階段

階段の途中に踊り場を設ける主な理由は次の3つです。

  • ・方向転換のため
  • ・安全のため
  • ・休憩のため
  • 方向転換のため

  • 踊り場は階段の途中で方向を変える際に欠かせないイメージが強い場所です。特に、L字型やU字型の階段では、踊り場がなければ急なカーブを作る必要があり、移動しづらくなります。
  • 長い階段は踊り場があることでスムーズに方向転換ができ、より階段の上り下りがしやすくなるのです。
  • 安全のため

  • 長い階段で転倒すると、大きな事故につながる可能性があります。特に高齢者や子どもにとっては、途中で立ち止まれる踊り場があるかないかで、大怪我につながる可能性が左右されます。そんなときに踊り場があれば、階段から落ちても途中で止まれて、被害を軽減できます
  • 休憩のため

  • 高い階段を上るとき、体力に自信のない人だと途中で疲れを感じることがあります。例えば、やむを得ず18階から非常階段を使うシチュエーションになったとき、途中で休みたくなる方も多いでしょう。そんなときに踊り場は、一時的に休憩できるスペースになります
  • 特に、公共施設や高層建築では踊り場があることで体力に自信のない人でも安心して階段を利用しやすくなります。
  • 階段の踊り場の寸法には基準がある

踊り場がついた直階段

  • 建築基準法第24条第1項では、階段の踊り場の踏幅を1.2m以上とすることが義務付けられています。ただし、この規定が適用されるのは直階段に限られます。また、建築物の階段では高さ3mごとに、それ以外の構造物では高さ4mごとに踊り場を設ける必要があります。
  • 他の部分を含む階段の基準は次のとおりです。
    踊り場の踏み幅 1.2m以上
    階段の幅 75cm以上
    蹴上げ 23cm以下
    踏面 15cm以上
  • 階段の幅

  • 階段の幅は、建築基準法で75cm以上と定められています。これは一般的な住宅の階段で十分な通行スペースを確保するための基準です。学校や店舗など多数の人が利用する施設ではより広いスペースが必要ということで、幅が140cm以上とされています。
  • 階段の幅は広いほうが安全性もデザイン性も増すため、できるなら広めに作りましょう。
  • 蹴上げ(けあげ)

  • 蹴上げとは、階段の踏面と垂直になる部分を指します。デザイン性を重視した階段では蹴上げがないこともありますが、つまづきや落下を防ぐなら設けたほうがいいパーツです。基準では蹴上げは23cm以下とされており、この寸法を超えると高齢者や子どもには危険な傾斜になります。できるだけ蹴上げの高さは基準より低めにしたほうが、登りやすい階段になります。
  • 踏面(ふみづら)

  • 踏面とは足を乗せる平らな部分で、階段の使いやすさを左右します。基準では15cm以上とされていますが、広めに設計することで安全性が高まり、格段に上り下りしやすくなります
  • また、踏面を広く取ることで階段が安定感のあるデザインとなり、インテリアとしての魅力も増します。利用者の安全とおしゃれさを追求したいなら、基準より広めに作りましょう。
  • 蹴上げと踏面のサイズの考え方は、次の記事で詳しく紹介していますので、こちらも参考にしてみてください。
  • □階段寸法が上り下りのしやすさを左右する! 老後も考えた理想的な蹴上げ・踏面寸法は?
  • 階段の踊り場をおしゃれに活用する方法

  • 階段の踊り場に置かれた植物と小窓
  • 最後に、階段の踊り場をおしゃれに活用する方法を5つ紹介します。
  • ・アート作品や植物を飾る
  • ・椅子を置く
  • ・壁を本棚にする
  • ・窓を設置する
  • ・書斎にする
  • おしゃれな階段にしたい方は参考にしてみてください。
  • アート作品や植物を飾る

  • 踊り場をおしゃれにしたいなら、壁にアート作品や写真を飾ってみてはいかがでしょうか。お気に入りの作品を飾るだけで、ギャラリーのような洗練された踊り場になります
  • また、観葉植物を取り入れると、自然の癒しを感じられるスペースに。特に日当たりの良い踊り場には植物が映えるので、爽やかな雰囲気をプラスしたいときにおすすめです。
  • 椅子を置く

  • 広めの踊り場に椅子やベンチを置いて小さな休憩スペースとして活用する方法もあります。椅子を置くことで、踊り場がリラックスできるスペースに変わります
  • ロッキングチェアなどデザイン性の高い椅子を選べば、見た目にもアクセントとなり、おしゃれ度がさらにアップします。趣味や読書を楽しむスペースとしても最適なので、くつろぎスペースにしたい方は椅子を置いてみてください。
  • 壁を本棚にする

  • 踊り場の壁を有効活用するために、本棚を設置する方法もあります。階段を上り下りするたびに気軽に本を手に取ることができるようになるので、読書好きな方ならぜひ取り入れてみてほしいアイデアです。
  • 奥行きの浅い棚を選べば通路の邪魔にならずスッキリと収まるので、踊り場としての役割が損なわれることもありません。インテリアとしての魅力も実用性も兼ね備えたアイデアです。
  • 窓を設置する

  • 踊り場に窓を設けることで、自然光を取り入れた明るいスペースになります。狭い階段に窓を儲ければ開放感がプラスされ、階段の圧迫感を軽減する効果も。景色の良い位置に大きな窓を設置すれば、額縁のように外の景色を楽しむこともできます。
  • 暗い階段を少しでも明るくしたいなら、窓を設置してみましょう。
  • 書斎にする

  • 踊り場を小さな書斎として活用するのもアイデアの一つです。デスクと椅子を置くことで、集中して仕事や勉強ができる隠れ家のようなスペースになります
  • さらに窓があれば外の景色を眺めながら作業できるため、リラックス効果も期待できます。椅子と机を置けるほど広い踊り場があるなら、ぜひ試してみてほしいアイデアです。
  • まとめ

  • ウッドワンの鼻の出0ミリ階段
  • 今回は、階段の踊り場について、由来からおしゃれな活用方法まで解説しました。なんのためにあるのかわかりにくい踊り場ですが、実は安全性アップにも一役買っているものなのです。
  • 家の中でおしゃれに安全に使える階段材を見てみたい方は、以下のページも併せてご覧ください。無垢の木で作られているので、どんな家にも取り入れやすいアイテムです。
  • □ウッドワンの階段材をみる

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