WOODONE

受賞無し

2022年度

大阪府

Mono architects

大阪市内において築60年程の集合住宅の賃貸形式の小さな一室のリノベーション計画である。 空室が発生した際、築年数が古く、新規の入居者の希望が少ない状況に直面していた。 対応策として、入居者の要望に合わせてスケルトンの状態から住戸を自由にカスタマイズできる仕組みをつくり、リノベーションを行った。工事費用は家主が負担し、入居者は毎月の賃貸料のみである。 この住戸の入居者は料理好きでキッチンを中心に生活をしたいという思いが強く、ワンルーム空間の中央にキッチンを配置したプラン構成となった。天井は既存RC躯体のあらわしと壁はラフな木仕上の空間の中に、床にダークなトーンのフローリング(コンビットグラードプラス・ウォルナット)を用いることで空間が引き締まる印象を与えている。 ある特定の入居者の要望に沿うことが、結果的に住戸の特徴となっている。この入居者が退去後も付加された固有の価値が、この住戸の魅力となっている。