WOODONE

受賞無し

2022年度

長崎県

株式会社MORアーキテクツ

「バルコニーを再考し場の多様性を獲得する」 計画地は長崎市文教町のメイン道路から少し奥まった敷地である。周囲には比較的高い建物はなく、東側に隣接して浦上川、その先には長崎特有の斜面に沿った住宅がひろがり、視線が奥へと抜ける場所である。 建設コストを考えると、金太郎飴型の賃貸マンションとなるが、周辺環境を考えると、そのような形態は相応しくないし、コロナ禍において、家での生活を豊かにするために、少しでも外との繋がりをつくることが必要だと感じた。 計画を進めるにあたり、外と内の干渉空間である「バルコニー」に着目した。 バルコニーに内と外を繋ぐ役割を持たせつつ、住戸に「場の多様性」を獲得することがこのマンションの計画におけるテーマとなった。 結果的に、内から外へグラデーショナルに繋がるタイプや、内部と一体となったもの、囲われた半屋外的なもの、回遊性をもつもの等様々な形態を持つバルコニーを設けた。