WOODONE

受賞無し

2023年度

奈良県

松村泰徳建築設計事務所

https://www.matsumura-architects.com/

建替え住宅により既存木材や建具を再利用し、如何に痕跡を残せるかが課題の1つでした。また、建築主ご夫婦は欧米系アンティークがお好みで、日本の構造材・仕上げ材を使いながら如何に調和させるかが最大の課題でした。先ず、解体前に再利用可能な材の選定を入念に行い、採用可能な範囲を検討し、露し梁や膳板、カウンターや家具に加工したり、細工格子や型ガラスを建具に組み込むなどに再利用する計画としました。内部空間では構造材を露しとし、2つの吹抜けを組合せてダイナミックな空間構成としました(温熱環境を考慮し全館空調方式を採用)。また持込みの家具をヒアリングし、壁は漆喰、床はウォルナットとし濃淡をつけた配色。プランは回遊性を重視した動線としました。外観に於いては下屋を組合せた多様な屋根構成とし、隣地高低差を考慮した形状としました。外壁は風合いのよい湿式仕上げとし、屋根は平板瓦で周囲に調和した色選定を行いました。