受賞無し
2024年度
佐賀県
松本設計
この物件は佐賀県嬉野市の街中にある築35年の二世帯住宅である。道路と敷地に3m程の高低差があるため、接地階は2階である。祖父母の他界に伴い、両親が2階に居を移した後の1階部分を全面改修した。既存建物は洗練された和風住宅であったが、プランが現代の生活とは合っておらず、温熱性能の脆弱性から夏は暑く、冬は寒い住宅であった。2階が工事範囲外だったこと、そして既存建物の設計者への敬意を払った上で、耐震性を考慮し、構造や間取りそのものに大きな変更は加えず、現代の生活に合わせての調整、内装材の更新に留めた。東側広縁は建築後に増築したものであり、出来る限り新築当時の姿に戻した。改修に合わせ、1階部分で出来ることとして、柱頭柱脚および筋違いに金物施工を行い、耐震性向上に努めた。断熱・気密ラインを1階部分で設定し、範囲を絞り、断熱改修を実施した。図面に記載していないが、2階も屋根のみ断熱改修を実施した。