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2025.12.05

根太とは?根太レス工法についても解説

2025.12.05

# フローリング # 床材 # 根太 # 突板
WOODONE編集部

「木のぬくもりを暮らしの中へ」をテーマにキッチン、建具、床等の住宅部材をトータルでご提案する(株)ウッドワン。 編集部では、皆さまが快適な家づくりをするための役立つ情報や、楽しいコンテンツを日々こつこつ集めて発信してきます。

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床の施工中、根太の上にフローリングを張っている様子

家の床の下には「根太(ねだ)」と呼ばれる部材があります。施工業の方以外はふだん目にすることがないため、名前も存在も知らない方が多いですが、床の安定性や快適さを支える大切なものです。

本記事では「根太とは一体何なのか?」「どんな役割を果たしているのか?」といった疑問を解消すべく、初心者向けに根太について解説します。根太を使わない最新の工法やリフォーム時の注意点まで紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。

根太(ねだ)とは?

コンクリート基礎の上に置かれた根太

根太(ねだ)とは、家の床板やフローリングのすぐ下で、それらを横方向に支えている木材のことです。ふだんは床に隠れていて見えませんが、歩いたときに床が沈み込んだりぐらついたりしないのは根太が支えてくれているおかげです。

イメージとしては、テーブルの天板を下から支える枠組みのような存在です。これで人や家具の重さをうまく分散させ、床全体を水平に保っています。

もし根太が弱くなったり無くなったりすると、床がきしんだり、たわんだりしてしまいます。つまり根太は、あなたが安心して歩ける床をつくるために欠かせない、まさに縁の下の力持ちなのです。

梁との違い

梁(はり)は建物全体の骨組みの一部です。柱と柱をつないでいる、建物の重みを支える太い木材や鉄骨です。

梁が建物の骨格を作る「幹」だとすれば、根太はその上で床を支える「枝」のような存在です。梁は家全体を支えているのに対し、根太は床部分の安定性を支えるという点で役割が分かれています。

垂木との違い

垂木(たるき)は、屋根の下で瓦や屋根材を支えるために使われる細長い木材です。根太が「床の下で床板を支える部材」であるのに対し、垂木は「屋根の下で屋根材を支える部材」という違いがあります。

役割も場所も異なりますが、どちらも「表面材を下から支える」という点では似ています。

根太に用いられる木材

積み重ねられた角材

根太に用いられる木材は、次の3種がよく使われます。

  • ・ヒノキ
  • ・ヒバ
  • ・スギ

いずれも高い耐水性や腐りにくさが特徴です。

ヒノキ

ヒノキは日本を代表する建築用木材で、水や湿気に強く、腐りにくい特性があります。軽くて加工しやすい割に強度が高く、香りも良いため、防虫効果も期待できます。高級感も兼ね備えている木材で、古くから寺社仏閣や高品質な住宅に使われてきました。

ヒノキを根太に使うことで、安定性と安心感をもって長年使い続けられる家になります。

ヒバ

ヒバは、ヒノキと同様に耐水性と耐久性が高く、特に防腐・防虫効果に優れています。油分を多く含むため、シロアリやカビにも強く、湿気の多い場所に適しています。香りにも独特の落ち着きがあり、住宅を快適に保つ効果も。

根太に使えば、湿度変化の激しい床下でも長く安心して使えます。

スギ

スギは軽くて柔らかく、加工しやすい木材です。ヒノキやヒバに比べると耐久性はやや劣りますが、その分コストを抑えやすいので、よく選ばれています。防腐処理や乾燥処理を施せば十分な耐用年数を確保できるでしょう。

根太レス工法について

根太や梁で組まれた床下/天井の構造

根太レス工法とは、その名の通り、根太を使わずに床を張る方法です。根太を使った一般的な工法では梁や大引きの上に細い根太を一定間隔で並べ、その上に床板やフローリングを張ります。

しかし、根太レス工法では梁や大引きに直接厚みのある合板(構造用合板)を張り付けます。この合板自体が床全体の強度を担保するため、根太を使わなくても床が安定するということです。

根太レス工法は、耐震性や施工スピードを重視する新築住宅で広く採用されていて、特に「剛床工法」と呼ばれる形で普及しています。床下の構造や状態に合わせて取り入れて良いか判断することが大切です。

この工法のメリットは、部材の数が減ることで工期が短くなって、根太の分の材料費や施工費を抑えられることです。また、床面全体が一枚板のようにつながるため、地震の揺れに強く、床鳴りもしにくくなります。

ただし、床下の通気性が悪くなる場合がある、などのデメリットもあります。そのため、湿気対策や断熱材の施工方法には注意が必要です。他にも根太がないことによる不都合を感じる方がいるので、次の項目で詳しく解説します。

根太がないことによる問題点

木製の床に立つ裸足

根太がないと、次のような問題を感じやすくなります。

  • ・床がたわむ
  • ・歩く音が下の階に響きやすくなる
  • ・通気性が悪い
  • 床がたわむ

  • 根太がない家では、歩いたときに床が柔らかく沈み込むように感じることがあります。梁や大引きの上以外の部分に支えが少ないからです。これは構造上の強度不足ではなく、位置によって踏み心地に差が出るために起こる現象です。特に重い家具の周囲や、人がよく歩く場所では、床がたわむと感じやすくなります。
  • 歩く音が下の階に響きやすくなる

  • 根太は床板の裏で振動を分散する役割も持っています。そのため根太がないと、歩行時の振動や音がそのまま下の階に伝わりやすくなります。集合住宅や2階建ての一軒家では、生活音が階下に響きやすくなるかもしれません。複数人が暮らすにあたって、音のトラブルが発生しやすくなるデメリットは見逃せない、と思う方もいます。
  • 通気性が悪い

  • 根太を使う工法では、床板と根太の間や床下に隙間ができるため空気が循環しやすくなります。一方、根太がない構造では空気の流れが制限されやすく、湿気がこもりやすくなる恐れがあります。湿度の高い地域や築年数の古い住宅では、カビや木材の腐食につながるリスクがあるため、換気や防湿対策が必要です。
  • まとめ

  • 完成した木製の床の一部と装飾品
  • 今回は根太について詳しく解説しました。ふだんは目にすることのない根太ですが、床の安定性や快適さを陰で支える重要な存在だということが分かっていただけたと思います。
  • このように縁の下の力持ちとして機能している根太ですが、その上に張る床も同じくらい大切です。
  • 床は部屋の印象を左右するだけでなく汚れや傷への強さ、日々の掃除のしやすさなど、暮らしやすさに直結します。当社がご提案する突板フローリングは、食べこぼしやソースのシミ、ヘアカラーの付着なども拭き取りやすく、業界最高レベルの防汚性を実現しています。スリッパによるすり傷やお子さんのおもちゃ、掃除機のひっかき傷にも強く、車椅子で毎日床に負荷をかけても大丈夫です。高いところから物を落としてもへこみにくい、丈夫な床です。
  • 根太が床の「縁の下の力持ち」なら、フローリングは毎日の暮らしを快適にする「顔」となる部分です。基礎と表面の両方にこだわることで、長く安心して過ごせる住まいになります。どんな雰囲気にでも合うフローリングをお探しの方は、ぜひ次のページにも目を通してみてください。
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