「木のぬくもりを暮らしの中へ」をテーマにキッチン、建具、床等の住宅部材をトータルでご提案する(株)ウッドワン。 編集部では、皆さまが快適な家づくりをするための役立つ情報や、楽しいコンテンツを日々こつこつ集めて発信してきます。
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目次
「垂れ壁って、そもそも何?」そんなふうに思っている方も多いでしょう。垂れ壁を見たことがある方は意外といますが、認識できていない方がほとんどです。
この記事では、垂れ壁の基本から設置する際の注意点、そして実際に垂れ壁を取り入れたおしゃれな施工事例までを、わかりやすく解説していきます。家づくりにこだわりたい方に、ぜひ読んでいただきたい内容です。
垂れ壁とは?
垂れ壁とは、天井や梁から垂直に垂れ下がるように設置された壁のことで「下がり壁」とも呼ばれます。キッチンやリビングなど、部屋の仕切りやアクセントとして使われるほか、防煙・防炎といった安全面での機能も備えています。伝統的な日本家屋で床の間や鴨居の上に設置されている壁も垂れ壁の一種とされており、現代の住宅でもさまざまな形状や素材で活用されています。設計次第で機能性とデザイン性の両方を実現できる建築要素です。
袖壁との違い
垂れ壁と袖壁は似ているようで、設置目的や形状が異なります。
垂れ壁は天井や梁から垂直に垂れ下がる壁で、主に空間の仕切りや防煙の役割を果たします。一方、袖壁は柱や壁面から横方向に張り出す形で設置され、視線を遮る「目隠し」としての役割が中心です。たとえば玄関やトイレなど、プライバシーを保ちたい場所に設けられることが多いのが袖壁です。
キッチンまわりは垂れ壁の設置が義務付けられていることがある
キッチンまわりでは、建築基準法により防煙目的で垂れ壁の設置が義務付けられることがあります。煙は火災時に天井に上昇してそこから急速に部屋中に広がるため、防煙壁は煙の拡散を一時的に抑える重要な役割を担います。なお、装飾や空間の仕切りとして設置した垂れ壁は、後から撤去できます。ちなみに撤去費用はおおよそ5万円が相場です。
垂れ壁は単なる装飾ではなく、次のような目的で設置されるものです。
- ・空間をゆるやかに仕切るため
- ・おしゃれのため
- ・防炎・防煙のため
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空間をゆるやかに仕切るため
- 垂れ壁は、壁やドアを使わずにスペースを緩やかに仕切るのに適しています。特に日本の住宅では、限られたスペースを有効活用することが求められるため、圧迫感の少ない間仕切りとして人気があります。たとえば、キッチンとリビングの間に垂れ壁を設ければ、視覚的に部屋を区切りながらも一体感を損なわずに済みます。程よいプライベート感を演出できる点が魅力です。
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おしゃれのため
- 垂れ壁はデザイン面でも大きな役割を果たします。アーチ型や三角形などの個性的な形状を取り入れることで、部屋全体の雰囲気にアクセントを加えられます。直線だけでは単調になりがちな部屋に曲線や斜めのラインを加えることで奥行きや立体感が生まれ、視線の誘導効果も期待できます。
- デザインの自由度が高いので「直線的な部屋だとおもしろくない」と考える方にもおすすめできるのが垂れ壁です。
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防炎・防煙のため
- 天井から50cm以上下がった不燃材料製の垂れ壁には、火災時に煙の拡散を抑える役割があります。煙は高温で上昇しながら天井付近にたまり、そこから一気に室内へ広がりますが、垂れ壁があることでその流れを一時的にせき止めることが可能です。これにより、避難するための時間を確保しやすくなり、被害拡大を防ぐ効果も期待できます。
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垂れ壁のデメリット
- 実用面でも装飾的な意味でも役に立つ垂れ壁ですが、以下のようなデメリットもあります。・圧迫感がある・光が入りにくい・アーチ壁のクロスが剥がれやすい
圧迫感がある
垂れ壁は天井から下げて設置されるため、空間によっては圧迫感を与える場合があります。特に背の高い人にとっては視界に入りやすく「天井が低い」「狭い」と感じてしまうことも。ただし、垂れ壁を低くしすぎると防炎・防煙の効果が十分に得られないため、適切な高さの設定が必要です。圧迫感をやわらげるには、アーチ型や三角形など、柔らかい印象を与えるデザインを取り入れると効果的です。
光が入りにくい
垂れ壁で光の通り道が遮られてしまうことで、室内が暗く感じる原因にもなります。特に南側の窓近くに設置する場合、せっかくの自然光が遮られ、日中でも照明が必要になるケースがあります。デザイン性を優先しすぎてしまうと住み心地の良さが損なわれる可能性もあるため、設計段階で採光を意識した配置を意識しましょう。
アーチ壁のクロスが剥がれやすい
アーチ型の垂れ壁は美しく人気がありますが、曲線部分が施工上の弱点になることもあります。クロスと下地材との密着が難しいので、時間の経過とともに剥がれ・めくれが発生するリスクがあります。初期段階では問題がなくても、数年後にボロボロになってしまうこともあるため、メンテナンスも考慮した設計にしましょう。トラブルを防ぐために、クロスではなく塗り壁を選ぶのも一案としておすすめです。
垂れ壁の設置で失敗しないための注意点
- 垂れ壁をつけた後に後悔しないように、最低限以下のポイントは押さえておきましょう。・家のテイストに合わせる・長さに気をつける・垂れ壁以外の選択肢も考える
家のテイストに合わせる
垂れ壁のデザインは、住宅全体の雰囲気と調和させることが大切です。たとえば、洋風住宅にはアーチ型の垂れ壁が似合いますが、純和風の空間に取り入れるとちぐはぐな印象を与えてしまう可能性があります。デザインのアクセントとして魅力的であっても、家全体の統一感を欠いてしまえば浮いた存在になってしまう恐れが。事前に完成イメージを具体的に描いておくことで、全体のバランスが整います。
長さに気をつける
垂れ壁が長すぎると視界を遮るだけでなく、動線を妨げてしまうことがあります。たとえば階段の近くに設置した垂れ壁がじゃまで家族が頭をぶつけてしまうというお悩みをよく耳にします。美しさと機能性を両立させる設計を意識しましょう。
垂れ壁以外の選択肢も考える
垂れ壁は便利な間仕切りになりますが、すべてのケースに最適とは限りません。圧迫感や光を遮ってしまう弊害が気になる場合は、他の方法でスペースを仕切る選択肢も検討しましょう。
たとえば、格子・パーテーション・収納棚・室内窓などで区切れば、開放感を保ちつつ仕切ることが可能です。一つの選択肢に固執しないよう、柔軟に考えましょう。
【施工事例】おしゃれな垂れ壁の実例
ここからは、デザイン性の高い垂れ壁を作った事例を2つ紹介します。おしゃれな垂れ壁を作る際の参考にしてみてください。
北欧スタイルの、家族の想いがあふれるお家
- アーチ型の垂れ壁を採用し、ナチュラルな北欧テイストを演出したこだわりの家です。白を基調とした壁と木目の美しい床材が調和し、明るく温かみのある雰囲気になっています。垂れ壁は防煙目的ではなくデザイン性を重視して設計されており、部屋に柔らかなアクセントを加えています。家族の団らんを大切にする方にぴったりの、シンプルで爽やかな住まいです。
- 施工資料を詳しくみる
レンガ壁が醸し出す、ヴィンテージスタイルの風格
- ヴィンテージスタイルのこの住宅では、レンガで作られた四角い垂れ壁と、白いアーチ型の垂れ壁が絶妙なバランスで配置されています。キッチン奥にはパントリースペースを設け、冷蔵庫を収納することで、キッチン全体をすっきりと見せています。
□施工事例を詳しくみる - さらに、垂れ壁のアーチを模したデザインでワンちゃん専用のトンネルを作るなど、遊び心あふれる工夫が施されています。機能性とデザイン性を兼ね備えた、魅力的な住まいです。
まとめ
- 今回は垂れ壁の役割やデメリット、設置時に気をつけたいポイント、そして実際の施工事例をご紹介しました。垂れ壁は、空間を柔らかく仕切る機能性と、住まいの印象を大きく左右するデザイン性の両面を兼ね備えています。垂れ壁を含めたデザインのヒントを掴みたい方は、次のギャラリーページにも目を通してみてください。理想の住まいづくりの良いアイデアがきっとあるはずです。
□施工事例をもっとみる
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