WOODONE

受賞無し

2020年度

長野県

甘利享一建築設計舎

水平に伸びる端正な深い軒先を持つ大屋根に覆われた空間の下に広がる、青空が見える吹抜けの屋外デッキは、リビングを明るく開放的な場とし、和室には直接日が差し込む工夫をした。プライベート空間を離しながら結ぶ、日本の伝統的な手法を縁側空間として現代に生かした。その空間は内外を結び、南東に広がる雪窓湖の森に繋げ家の領域を中から外へ広げていく。内外装仕上げは、すべて自然素材を使用して、呼吸をしている生活空間として自然な材料に囲まれて暮らしていくことにより生きていく有様、歴史を伝えながら素材が老いることにより深みを増しエコロジカルな空間に繋がる。天井面は骨組みを現しにし、構造美をデザインとした。家を建てたら薪ストーブのある暮らしと決めていた建て主。居間での薪ストーブの灯を見ながら過ごす日々の生活が、信州の寒さを心から暖かくなる居場所となることを想いながら計画を進展した。