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アナザーストーリー

カテゴリ : 木で出来たプロダクト

第32回 ボトルワインの栓は、なんといってもコルクが一番。
ボトルワインの栓にはコルクが多く使われています。コルクとは、西地中海を中心に生えているブナ科常緑樹である「コルク樫」の樹皮を剥がし、用途に合わせて加工をしたものです。樹皮を剥がしても約10年で再生しますから、コルク樫そのものが枯れることがなく、ある意味自然破壊の少ない素材と言えます。すでにローマ時代から素焼き壺にコルクの栓をした形跡があるそうで、これを栓として使う歴史は相当古くからあったのでしょう。

ガラス瓶が作られるようになると、取り扱いが易しいコルク栓がたくさん流通するようになります。加工をすると言っても瓶口に合わせる成形をするだけで、薬品や金属などを使うこともなく、まさに自然素材をそのまま生かした栓でもあるわけです。

ご存じのようにコルクは、劣化しにくく高い気密性を保持できるメリットとともに弾力性もあるので、瓶の口にまんべんなく密着する効果も期待できます。またコルクに焼き印や印刷で文字やマークがあるのは、そのワインの醸造元記録。いわばワイン出生証明でもあるわけです。ですから、飲んだ証にそのコルク栓を収集するコレクターもいらっしゃるほど。

一説によると、コルクの長さがワインの値段に比例するとも言われます。これは、コルクが長いぶん外気と触れあうことが少なくなり、長期に瓶詰め熟成されたワインでもコンディションよく保存していたことになるからだそう。今でこそ金属のねじ込み式のキャップとか、合成樹脂で人工的に作られた栓も見かけられますが、ソムリエナイフを器用に使って抜栓する作業や、コルクに残る移り香を楽しむ仕組みは残っていてほしいですね。